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防弾車狙う新手口=聖総領事館安全対策会議=新型肺炎の報告も

5月20日(火)

 サンパウロ総領事館(赤阪清隆総領事)は十六日午前十時から、最近の治安情勢をテーマとした安全対策会議を館内一階ホールで開いた。日系企業社員ら十五人が参加した。
 赤阪総領事のあいさつ後、先月、愛知県警から赴任した警備担当の大熊博文領事が最近の治安情勢について説明した。今年三月までの犯罪統計によると、密告電話制度により誘拐事件は前年同期比七二・七%減も、強盗事件は依然多発しているという。
 新たな犯行手口に防弾車をねらったものがあり、車両に強い衝撃を与えてエアバックを作動させ、自動的にドアロックが解除されたところで襲うという。大熊領事は対策として、(1)高速道路以外の通常道路ではエアバックスイッチを切る、(2)緊急時にはドアロックを手で押さえる―などをあげた。
 続いてJALの宮島理一郎氏がアジアを中心にまん延している新型肺炎(SARS)について報告した。万が一、感染の疑いがある場合、早期のうちにCVE(伝染病予防センター)指定病院での受診と領事館への通報を促した。そのほか、サンパウロ日本人学校(児童生徒数百五十五人)の黒澤伸明校長が学校の警備体制を報告した。
 出席者からは、「リオに行く際、ガレオン国際空港から市街地への道路では、ひんぱんに警察と麻薬組織の撃ち合いがある」「高額車両には盗難に備えてGPS(全地球測位システム)を付けること」「被害にあったら、領事館へ必ず通報して欲しい」など、意見が活発に飛び交っていた。

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