ホーム | 日系社会ニュース | サンパウロ市のカルナヴァル=〝日本色〟目立ったパレード=450年「移民」と「食」影響=ペルーシェ1アーラ=丸ごと日本髪女性=一世参加できて感動=興奮冷めやらぬ徳力さん

サンパウロ市のカルナヴァル=〝日本色〟目立ったパレード=450年「移民」と「食」影響=ペルーシェ1アーラ=丸ごと日本髪女性=一世参加できて感動=興奮冷めやらぬ徳力さん

2月24日(火)

 日本食と日本移民、あちこちのエスコーラ・デ・サンバ(サンバ学校)で日系と関係するアーラが――。サンパウロ市四百五十周年を基本テーマとする今年のカルナヴァルには、例年より多くの日本移民の影響を感じさせるパレードが繰り広げられた。中でも今年の皮切りとなったペルーシェに一アーラ(隊列)丸ごと参加したノーヴァ・カショエリンニャ日伯文化体育協会(国井ジェルソン会長)は、大きな存在感を示した。

 「サンパウロのカルナヴァルに、我々一世が参加できることは素晴らしい。こんな機会でもないと、なかなか出られない。見ると出るとでは大違い。観客が手を挙げて踊って、こっちに応えてくれるのがたまらないです。感動しました」。夫婦でペルーシェに参加した徳力啓三さんは、パレードに参加した感想を、そう興奮冷めやらぬ様子で語った。
 妻・洋子さんも、「面白かったです。いい思い出になりました」。
 二十日午後十時半の予定時間を多少遅れて始まったペルーシェのパレードの先頭近くに位置したノーヴァ・カショエリンニャ文協のアーラには、約八十人の日系人が参加した。同文協会員を中心に、ジャバクアラやアメリカーナなどからも加わった。
 同文協役員の福屋則儀さん(一世)は、「バッテリア(打楽器隊)の演奏が始まると、一気に盛り上がってすごい」と一気に語った。
 国井会長によれば、「当初予定されていたファンタジア(衣装)は中国風だったので、急きょ、我々が一週間で全部作り直しました」という。女性は日本髪のカツラに着物風衣装、男性はハッピ姿で、存在感を会場にアピールしていた。
 国井会長は、「コロニアがサンパウロ市四百五十周年にオメナージェン(顕彰)することに意義がある。いい機会だった。二〇〇八年の移民百周年では、サンパウロ市の全てのエスコーラが日本移民をテーマにやってほしいな。ぜひ笠戸丸のアレゴリア(山車)を先頭にパレードしたい」と次なる夢を語った。
 もし、百周年にブラジル民衆の祭典でコロニアがオメナージェンされるなら、グローボ国際放送を通して世界中に中継され、大きな反響が予想されそうだ。
 この他、三年連続優勝を狙うガヴィオンエス・ダ・フィエル先頭のアレゴリアの一番高いお立ち台には、元BBB出演者の日系サブリナ・サトウが立ち、観客の注目を集めた。X9やアギア・デ・オウロ、トゥクルヴィなど、食べ物に関係したテーマ曲を作ったサンバ学校にも、日本食に関係したファンタジアが見られ、例年よりも日本移民とその文化のシンボルがちりばめられたサンパウロ市のカルナヴァルとなった。

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