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移民史料館=特別展「笠戸丸以前の渡伯者たち」=隈部三郎氏らに光あてる

2007年3月13日付け

 ブラジル日本移民史料館(大井セリア館長)は、特別企画展「笠戸丸以前の渡航者たち―大武和三郎、藤崎商会、隈部三郎を中心にして―」を九階展示室で開く。開催期日などは未定だが、五月をめどに準備を進めていくという。
 サンパウロ人文科学研究所の監事を務める森田左京氏が収集していた史料をもとに開催を検討、八日に行われた運営委員会で決定した。
 コーディネーター役を務める小笠原公衛JICAシニアボランティアは、「限られた予算、史料、スペースでやっていきたい」と手作りでの企画展にやる気を見せる。ブラジルを知る会主催のブックフェアが今年からは史料館カンパを目的に行われることを明かし、「出来れば年に二度は企画展を催したい」と話している。
 今回その人生にスポットが当てられる大武和三郎は、一八八九年ブラジルに渡り、リオの海軍士官学校に入学。帰国後は在日ブラジル大使館に勤務、初期移民が活用した「葡和新辞典」「和葡辞典」を編纂するとともに、移民導入や通商などに関わった人物。
 宮城県仙台にある藤崎商会は、一九〇六年に日伯貿易の先駆けとしてサンパウロに開店している。当時の日本移民に対し、様々な便宜を図り、二六年に撤退するまで民間領事館のような役割を果たした。
 日本で判事、弁護士だった隈部三郎=写真=は、永住目的の最初の家族移民として、妻子六人、同志七人を従え、笠戸丸の半年ほど前にリオ州に入植。二十年後に自ら命を絶った。同行者の一人、安田良一は日系初の大臣、安田ファビオ氏の父。
 なお、山縣勇三郎、安田良一、松下正彦、水野龍、鈴木貞次郎ら、笠戸丸以前のブラジルに足跡を残した先駆者たちの史料も展示する。

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