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「友情の灯」レジストロを巡る=市民の心つないだリレー=町あげて百周年を祝う=教師らも感動の涙

ニッケイ新聞 2008年9月27日付け

 【レジストロ】ブラジル日本移民百周年を記念し、日本移民と日伯友好のシンボルとして「友情の灯」が今年の四月二十八日午前九時三十分、丁度百年前、最初の移民船「笠戸丸」が出港した同じ日に神戸で点火された。その灯は六月初旬にサントス港に着きブラジルの各地を回った。レジストロ文協会長清水ルーベンスさんは、この「友情の灯」の意味をレジストロ市民、特に若者達に知ってもらいたいと、この灯をレジストロの各地を三日間かけて、方々を回る企画をし、レジストロ市「日本移民百周年祭実行委員会」、サンパウロ州教育局レジストロ支局、州警察の協力を得て実行した。
 「友情の灯」は九月三日夜、ブラジル日本移民百周年記念協会の今泉義男さんがレジストロに持ち運び、州警察本部に安置した。翌日午前七時、文協ラジオ体操部員によって運ばれて、教員や生徒が待ち受けるアントニオ・フェルナンデス校に向かった。
 そして「友情の灯」のリレーは三日間続き、市立、州立、私立の幼稚園から大学まで三十一校を回った。
 各学校ではブラジル国歌と君が代を歌い、日本の歌や「海を渡って百周年」を合唱したり、詩を朗読したり、踊ったりして「友情の灯」を迎えた。清水ルーベンス文協会長と今泉義男さんは訪れた学校で「友情の灯」の意味と日本移民の功績、歴史を熱心に耳を傾ける生徒達に説明した。
 この「友情の灯」の学校から学校への伝達式に感動して涙ぐむ先生が大勢いた。恐らくこの感動は実際にその場に居てその雰囲気を感じた人でなければ分からないと思う。清水会長は「私はこの三日間、ブラジル国歌と君が代を三十一回も歌い、私みたいに愛国心の強い男はいないだろう」と冗談を言った。
 この三日間の「友情の灯」リレーには清水ルーベンスさん、今泉義男さんはもちろんのこと、州警察の佐々木ヘンリー大尉、パトカーと警察の白バイが付き添った。
 この行事は学校だけではなく、商工会議所、商社、宗教団体、スポーツクラブ、教育局、州警察、国道交通警察、社会福祉施設等あらゆる層の市民が参加した。この「友情の灯」リレーを通じて子供達が日本移民を理解できたこと、市民の間に親近感、連帯感が養われたことは大きな成果であった。
 「友情の日」は六日の午後三時半、クララ・ジアノッチ通りにさしかかった。そこにはスポーツクラブや社会福祉団体代表が待ち受け、最後のリレーが行われた。北京オリンピック柔道代表、レジストロ出身のダニエレ・ユリさんもトーチを持って走った一人である。
 最後は元聖南西文化体育連盟会長及び元レジストロ・ベースボールクラブ会長、この地域のスポーツの普及に努めた松村昌和さんが点火台に点火した。
 六日午後四時、赤々と燃える「友情の灯」の側で島内憲駐伯日本国大使および、丸橋次郎在サンパウロ日本国総領事館首席領事ご臨席の下に「ブラジル日本移民百周年」の記念塔「融合の碑」の落成式が挙行された。(金子国栄さん通信)

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