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東西南北

ニッケイ新聞 2010年2月13日付け

 1月12日のハイチ地震から1カ月。地震による死者が23万人を超えた現地では、破壊や(肉体的、精神的、物質的)必要、トラウマなどの言葉に加え、協力、力、粘り強さといった言葉にも注目。今は、環境を整え直し日常生活に戻ろうとし始めていると、現地で働くブラジル人精神科医。「現地の人々に必要なのは食料以上に雇用や収入」で「国際的な協力と現地の人の汗を伴う、困難な働きが同国再建の鍵」とブラジル大使。同国政府自らが統率・指揮をとるのが困難な状態だけに、国際機関の役割が大きいが、多くの国民が国内外に移動したりしており、教育、医療その他の分野も含めた再建の取組みは長い時間をかけたものとなる。
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 サンパウロ州は落雷による死者が多いというが、国立宇宙調査研究院が11日、過去10年にブラジルで起きた落雷は約5700万回で世界最多、落雷による死者は1321人と発表。落雷が増えると森林火災なども増え、二酸化炭素ガス発生が増えるとの理由で始まった調査の結果だ。分析の結果、落雷と地球温暖化の関係も指摘され、気温が1度上がると落雷も10~20%増える可能性ありという。1月22日には、エルニーニョで温まる太平洋側だけではなく、リオ州沖の水温も8度高いとの報道もあり、気温や水温上昇継続で、落雷がさらに増える可能性も強い。太陽黒点の活動が活発な年も落雷が多いらしいが、太陽黒点活発化も予想されている2012年の落雷はもっと増加?
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 11日からカーニバルの公式行事が始まったサルバドールなど、国中が浮かれているブラジル。サンパウロ総合大学などでは第2次合格発表もされたが、浮かれ過ぎで熱中症や急性アルコール中毒などを起こさぬよう注意!

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