ホーム | コラム | 東西南北 | 東西南北

東西南北

ニッケイ新聞 2010年3月27日付け

 サンパウロ州選手権25日夜の対ボタフォゴ戦を4対2で制したサントスFCが、いち早く4強入りを決めた。ロビーニョやネイマールを欠いても衰えない機動力に、攻撃は最大の防御との言葉を思い出す。一方、24日の敗北でブーイングを浴びたコリンチアンスのロナウドがファンに中指を見せた事について、クラブ側は25日、「彼も人間なんだから」とかばった。自分のミスを認め、「若い選手を責めるな」「俺の背中は広いんだ」のロナウド発言が、110キロの体重故に広い背中を指すのなら困りもの。
     ◎
 リオ市セントロで26日昼前、10階建てビルが揺れ、中にいた人々が逃げ出す騒ぎに。脱出には消防も出て誘導したというが、隣のビルは工事中でもあり、防災局が危険度チェックと共に、原因調査にも乗り出した。リオ市では、09年12月にも、隣のビルの建設工事で、ビル住民が約1カ月自宅に戻れない上、区画全体の家屋に被害が出るという事件があったが、今回は、ハイチ、チリの様な地震発生を考えた人もいたかも…。
     ◎
 年の始めの大雨で、町のシンボルでもあった教会倒壊など、多大な被害が出たサンパウロ州サンルイス・ド・パライチンガで、1927年12月18日付新聞などが入ったタイムカプセルが発見された。5千立方メートルにも及ぶマトリス教会の瓦礫の下から24日朝、発見されたもので、教会中央の講壇の下に埋められていたものと見られている。19世紀に建てられた同教会は、数回の改築工事が行われており、当時の税理士の一人が、工事を利用して埋めたようだ。洪水のため、歴史的な遺産の数々を失った同市だが、タイムカプセル発見で、過去に旅した人々が再建の意欲を掻き立てられる事も望みたいもの。

image_print