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東西南北

ニッケイ新聞 2012年3月15日付け

 南マット・グロッソ連邦大学に86歳の新入生誕生。12人の子供を養うため大工やトラック運転手などを歴任し、大学も5回中退したバルトロメウ・ケイロスさんが、退職後、夢だった数学を学ぶために国家高等教育試験(Enem)を受けたもの。10人の子は大学を卒業し、今度は自分というケイロスさんは、級友や教師にもよい刺激だ。サンパウロ総合大学レステキャンパスでは、学歴のない人の声は行政に届き難いと実感したゴミ回収業の女性が環境について学び始めるなど、各地からチャレンジ精神溢れる話が流れてくる。
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 ジウマ大統領が、下院政府リーダーに労働者党のアルリンド・キナリア下議を指名。1995年以降、下議5選の労働者党議員は組合のリーダーも務め、2007〜09年の下院議長。調停役はお手のものかもしれないが、リーダー交代で上下院では更に反発の色が?
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 悪性リンパ腫のために昨年8月から闘病生活を送っていた人気俳優のレイナルド・ジアネッチーニが芸能活動を再開。最初の仕事であるサンパウロ市西部FAAP劇場での舞台「CRUEL」の初演は14日に行われ、カーテンが開くやいなや観客が一斉に立ち上がり、レイナルドへの拍手を5分間送り続けた。この演劇そのものも、レイナルドが戻って来るまで代役を一切立てなかった。誰もがこの瞬間を待っていた。

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