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先制点に盛り上がりは最高潮
先制点に盛り上がりは最高潮

W杯コートジボワール戦=300人超の熱狂届かず=逆転負けにコロニアため息

一体となって勝利を願ったが…

一体となって勝利を願ったが…

 日系5団体と在聖総領事館による「ブラジルW杯日本人訪問者サンパウロ支援委員会」が、14日午後8時から文協ビル内の貴賓室で、日本対コートジボワールの観戦イベントを行った。試合前にはサンバ隊も登場し、歌と踊りで300人以上の来場者を楽しませた。得点機にはニッポンコールの大歓声が沸き、駐在員家族やコロニア、日本人観光客も一体となり、序盤の先制点の時には最高潮の盛り上がりを見せた。
 来場者が顔に日本国旗をペイント、必勝はちまき、タオルマフラーをするなど賑わう会場には、両国旗柄のちょうちんも飾られた。プロジェクターから映し出されたスクリーンに観客は終始釘づけ。超満員となった貴賓室には、液晶テレビ3台が増設された。
 阿部真樹子さん(72、青森)は「みんなで盛り上がれる雰囲気はやっぱり良いですね。移住50年が経つのでブラジルには恩があるが、思い入れはやっぱり日本」と声を弾ませた。
 元青年文協の渡辺裕樹さん(36、二世)は「日伯戦ならブラジルを応援する」と話したが、妻のジュリアーナさん(37、三世)は「日本人の血を受け継いだことは誇り。心は日本人です」との思いを口にした。
 家族、友人らと来場した会社員の佐藤ジエゴ雄剛さん(26、四世)は「日系人みんなで声援を届けたい。本田、香川にがんばってほしい。グループリーグ突破を信じています」と熱く語った。清原エミリアさん(51、二世)は「ハラハラドキドキして見ていました。家族で見るよりも一体になってパワーを送れたと思うが…負けたのは残念」という。
 夫が駐在員の小幡知保さん(46、静岡)は、「試合会場に行けない分、雰囲気は楽しめたが敗戦は悔しい。同県出身の長谷部を応援していました。第2戦はナタルへ応援に行きます」と期待を込めた。木多喜八郎文協会長は「結果は残念だが、会場の盛り上がりは最高だった。日系社会の結束の強さは見せられたと思うが…。次こそはなんとしても勝ってほしい」と願った。

宮城の観戦会には20人

 この日は宮城県人会(中沢宏一会長)もホールを開放し、大型スクリーンを使って観戦会を実施した。日系人や邦人旅行者20人ほどが訪れた。世界各国を回る新下正則さん(33、大阪)は、「ファンフェスタ会場は、すでに別の音楽イベントが行われていた。午後10時からの日本戦は放映がなかったよう。バールやレストランも閉まっていて、みんなで見られる場所を探していたのでありがたかった」と話した。
 中沢会長は「次はなんとしても勝って」と悔しがった。同県人会は19、24日にも観戦会を行う。

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