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蕾(つぼみ)
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寄稿=医者いらず、薬屋いらずの薬木=〃銀の弾丸〃モリンガとは=元日本国際開発機構(JAIDO)中南米担当専門家=モジ・ダス・クルゼス在住 野澤 弘司

 この寄稿の発端は小生が2005年に中米ニカラグアで体験したモリンガの健康食材や薬用効果、そして有機農業の緑肥としての稀に見る天啓の効果の虜になり、パラグアイに携行した一束のモリンガの苗が、今では日系人を始め、パラグアイ各地でマテ茶とともに愛飲され、健康の維持増進に多大な恩恵をもたらしている事だ。また5年前に旧JATAKの農業技術普及交流センターが開催した異業種交流会でモリンガについて講演して後、ブラジルでもモリンガ栽培者が各地に散在するようになった。

 更には先月、図らずもNHKが「国際報道2015」と「アジアに花咲け云々」の二つの特集番組で放映した、フイリッピンでのモリンガ普及に孤軍奮闘している大和撫子の映像を目の当たりにして、遅ればせながらブラジルに於けるモリンガの普及活動を再開すべく奮起した次第である。
 執筆に先立ち先ず自分がモリンガから得た健康維持増進その他の恩恵を、読者諸賢に伝へるのが順序と心得ている。しかし既に14年間もモリンガの茶葉を愛飲されているM・M氏のモリンガへの執着によりもたらされた、驚異的な半ば神がかりとも思われるモリンガの体験的薬用効果の方が真に迫るインパクトがあるので諸賢に紹介したい。


高コレステロール、糖尿、高血圧が治った

 M・M氏は日本で18年間、夫婦で共に働いた日系二世である。就労後、数年にして正社員に抜擢されたほど昼夜を問わず我武者羅に働いたので、健康を損なった。
 医師の診断の結果は驚くなかれ、高コレステロール、糖尿、高血圧が いずれも標準値を遥かに越す数値の他に、健忘症、蓄膿症、前立腺、足首のむくみ等の合併症も罹病し、いずれも病気まみれの重症で医師からは「余命僅か」とまで宣告された。
 57歳の時、健康雑誌でモリンガの薬効を知り、当初は半信半疑だったが沖縄産モリンガの茶葉の服用を始め、数カ月後から様々な好転反応を経て、各病状は見事に 快方に向かってきた。そして3年後には一旦死の宣告をした医師も驚くほど、七つの持病の全てが正常にもどった。
 そしてブラジルに帰国後も自宅のキンタールに モリンガを植えその葉を煎じて14年間飲み続け、医療保険に加入しているが一度も使わず、医者いらず薬屋いらずの健康そのものの悠々自適な人生を謳歌している。
 因みにM・M氏の14年前と今日のモリンガを服用した後のカルテの比較は、コレステロール14年前190?現在110、血糖値400?90、血圧18?12が12?7、健忘症や足のむくみは全快、前立腺は夜な夜な4?5回の雫(しずく)ほどの排尿や失禁も皆無となった。奥さんは顔のシワとバリーゼが消えた。
 この一個人の数値からだけでも、諸賢にはモリンガの非凡な威力が理解頂けると思う。
 3月20日から6回に渡り、サンパウロ新聞に聖なる植物『モリンガ』を寄稿し、その反響は予想外に大きかった。またニッケイ新聞の読者諸賢もモリンガについての情報に強い関心があり、本紙を介して更に一人でも多くのコロニアの方々の旺盛な健康志向に応える事を念じて已まない。
 即ち、今回は内容を聖なる植物を、聖なる薬木と焦点を狭めてモリンガの多岐に及ぶ特性を紹介し、更なる詳細については野澤に直接問い合わせて頂きたい。(ecohnozawa@gmail.com  011・4727・3793、99966・2588)。


NYタイムスが〃銀の弾丸〃と賞賛

 アメリカの当時の有力紙International Herald Tribune(現在のNew York Times)は、2000年3月30日付けの2段抜きで、“The Magic of Moringa/A Silver Bullet? Gnarly Tree Can Cure the Ill, Purify Water and Feed the Hungry.の見出しで掲載した。即ちこの魔法の木モリンガは、いかなる難題も解決してくれる銀の弾丸だろうか? 節くれだったこの木は病気を治し、水を浄化し、空腹を満たす事が出来る、と世界の有力紙はモリンガの効果を華々しく美辞を以って世に披露した。
 〃銀の弾丸〃とは、銀には高い殺菌力や外気と反応して黒変し、不気味な姿形となって普通の弾丸では受け付けない吸血鬼や狼男や魔女をあやめる特別な神通力を持った 弾丸としての伝説が西洋にはある。即ち如何なる難題も解決してくれる意である。
 1928年にイギリスの微生物学者Sir Alexander Flemingが、青カビから生成したペニシリンは、どんな難病でも治癒できる20世紀最大の発見として、ペニシリンは〃銀の弾丸〃となぞられ讃えられた。此の様に同紙は天啓の聖なる薬木、モリンガに潜在する諸々の効果を、ペニシリンと同格としてその効果を高く評価したのである。この事からもモリンガが、人類社会に如何に顕著な貢献をする天啓の薬木であるかを読者諸賢には自ずと理解頂けると思う。

播種後3週間の稚苗、草丈26センチ

播種後3週間の稚苗、草丈26センチ

 これにより聞きなれた薬草と対比して、広辞苑にも無い聖なる〃薬木〃なる造語を敢えてモリンガだけには使っていきたい。
 諸賢には今後聖なる薬木、モリンガについての知識を貪欲に吸収して、モリンガの驚異的な医薬の効果を熟知し、また自宅に数本の聖なる薬木モリンガを庭先に植える事により、自給自足の葉、種子、花、を根気よく、日常10グラムを茶葉として煎じて服用すれば、生きる活力がみなぎり、「あと10年若かったらなあー」と誰しもが発する願望そして諦めは立ち所に消え、医者や薬に依存することも激減すると信じる。
 そして暗雲立ち込めて万事八方ふさがりの今日の世相に、せめて活気みなぎる持続可能な〃健康創生〃の自信を自力で掴み取り、その恩恵を家族に友人に施し、更には庭先に実ったモリンガの種子を頒布(はんぷ)するなど友好の輪を広げ、話題を共有する事は素晴らしい社会貢献である。
 「今日一日どうして過ごそうか」などとの詫しい思案もする事もなく、脳の活性化により人の名前を聞くと同時に忘れたり、外出後フオゴン(ガスコンロ)の火を消したかどうか心配になるような事も無くなる。


健全な排泄こそは健康の源

 ヒトは生涯に約30トンの食物を食すると言われている。入ったものを排泄するのは簡単な様だが、基本的な自然の摂理が円滑にいかず、有害物質が臓器内に残留し器官に炎症や腫瘍が生じたり、毒素やガスが発生し諸器官の機能を低下させ、あらぬ合併症を発症させる元凶となるケースも多く、排泄こそ健康の源の一つである。
 極言すれば、モリンガの葉と種子のヒトへの最大の使命は、体内からの老廃物の排泄を円滑にしてくれる救世主である。モリンガを服用して数日後から先ずオナラが頻繁に出始めるのは、老廃物を排泄するモリンガが活性化した証拠である。徐々に回数も量も多く、異臭が和らげば体調は好転していると思われる。出ない人は大腸ポリープが出来ている疑いもある。次いで利尿効果が伴う便秘の解消で、腸内を 始め各臓器からの毒素の排泄と掃除をすると共に、雑菌の除菌もしてくれる。
 モリンガは糖をベースとしたエネルギーでも、一時的に病状を癒す抗生物質の注射や薬剤でも無い。モリンガは人体の20%を構成する細胞の活性化を促し、体内の毒素を強制的に排泄してくれる事は、特に女性とっては美容の極みで願ってもない福音である。美肌の根源は化粧品を塗るだけでは無く、快便、快眠、健腸、環境、そして水分と思う。
 モリンガは遺伝子組み換えによる品種や成分の改良が行われていない植物なので、安心して服用できる。とにかくモリンガの薬効や有効利用を、自分で実際に体験され実績を積めば積むほど、冒頭に述べたモリンガをペニシリンと同格の〃銀の弾丸〃と誇張した含蓄のある新聞の見出しに、なるほどと頷(うなず)かれる事と思う。


博研が「一家に一木」運動開始

 折しもサンパウロ博物研究会は(博研)は創立65周年を迎える記念行事の一環として、薬木モリンガを「一家に一本」植える事を日系コロニアばかりでなく、(既にアマゾン河流域では始まっているが)広くブラジル中に提唱し、植栽普及 活動を展開する事になった。
 これによりモリンガの苗を本年8月頃より分譲することになったが、それを待てずに出所不明の苗を入手される方は、下記の事項を良く理解され留意して頂きたい。
1)ブラジル南西部地方(サンパウロ州以南)はこれから冬に入るが、モリンガは熱帯性植物なので、冬の寒さには耐えられず、特に露地植えの苗の多くは寒波に対する抵抗力が弱く、年によっては降霜もあり枯れ死する場合が多々有る。
2)現在定植した苗が越冬できても、寒さで一旦成長が止まった苗は、一般に春先になっても成長は緩慢となる。これより今急いで植えた苗と、博研が8月に準備する 苗を待って安心して定植した苗が成長し、葉や実が収穫できる時期はほぼ同じになる。
3)2年生のモリンガの種子からは、更に苗を増したり、念願の葉や種子の様々な有効利用にも挑戦できるが、肝心の種子が実らないモリンガの木も多々ある。

 博研では我々のモリンガの普及活動に賛同頂いた方々には、単にモリンガを植えるだけではなく、近い将来はモリンガの葉、花、茎、実の健康食材、生薬、化粧品、農業資材(緑肥、液肥、堆肥、牧柵、生木支柱等)、搾油(食用、バイオジーゼル燃料)、汚濁生活用水の浄化、家畜・養魚用飼料等の有効利用法などの指導や、ブラジルでも皆さんの商品を幹線道路脇のブラジル版「道の駅」で販売する等の計画も期待されたい。
 また諸賢の英知と創意工夫によりモリンガ資源に潜在する、更なる換金性をもたらしてくれる利用法や販売法を共に考えていきたい。


今後は加工品の展望も

樹木全景。定植後8カ月、草丈5・5メートル。樹齢約20年が寿命。半乾燥地を好む。草丈2~3メートルに剪定要

樹木全景。定植後8カ月、草丈5・5メートル。樹齢約20年が寿命。半乾燥地を好む。草丈2~3メートルに剪定要

 早くもモリンガの葉と小魚を骨ごと粉末にしたふりかけも発売され好評を得ている。これからはモリンガの乾燥青汁、石鹸、化粧品、カプセル、軟膏、炒り豆スナック、 ジャム、てんぷら惣菜、液肥原液、家畜や養魚飼料、強壮剤等々枚挙にいとまがない。
 成長が竹の如く早い聖なる薬木を核として培われていく、モリンガ同好者の輪は、皆さんに若さと健康が蘇り、モリンガの情報交換により話題も増え、日常の生活に活力と目標と変化と充実感をもたらしてくれるものと信じる。
 一つの病気の発症には五臓六腑の複数の器官が関与している。この病気を緩慢に副作用を合併することなく治癒するのが生薬であり、事実、生薬の効能書きにはあれにも効くこれにも効くと沢山の有効病名が列挙されている。一方、合成化学薬品は一つの器官の局部だけを治すので、処方箋の薬効は目的とする一つの器官名しか書かれず、即効性だが副作用を伴って治癒する場合が多い。
 休耕地、シャーカラの境界柵、自宅の庭先、公園や街路樹等として8月には是非モリンガを植えられ、随時自由にモリンガの葉を摘み取り煎じて、長期に渡って1日1リットル以上を飲み続け、同時に油、塩、砂糖、人工甘味料、パン、マカロン、うどん等の常食材の種類と量には自身の体調に合わせ、十分に留意した食餌療法もモリンガ服用と並行して励行する事が、単に長生きするだけでなく、ある程度の日常の行動が伴う〃健康寿命〃を全うするには肝要である事を理解し頂きたい。

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