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乾杯する呉屋会長(左から2人目)ら
乾杯する呉屋会長(左から2人目)ら

文協が創立60周年の節目=聖市400年祭委員会を発端に=59の個人・団体の表彰も

 1955年の発足から60年―。ブラジル日本文化福祉協会(呉屋春美会長)が創立日である17日、創立60周年を祝し文協ビルで記念式典を行なった。招待客ら600人以上が出席し、還暦の節目を祝った。

60歳の誕生日を祝い乾杯!

60歳の誕生日を祝い乾杯!


 文協の前身は、54年に発足したサンパウロ市制400周年祭の日本人協力委員会。移民50周年を4年後に控え、同委員会を発展的に解散させる形で「サンパウロ日本文化協会」が誕生した。
 初代理事会長に山本喜誉司、評議員会長に宮坂国人が就任した。以後会長職は中尾熊喜、宮坂、延満三五郎、中沢源一郎、相場真一、尾身倍一、山内淳、岩崎秀雄、上原幸啓、木多喜八郎と引き継がれ、呉屋さんで12代目。今年4月、60年の歴史の中で初の女性会長が誕生した。
 式典は聖州サンカエターノ・ド・スールの心響太鼓による和太鼓や、健康体操といったアトラクションで開幕。先没者へ黙祷が捧げられ、女性コーラス部の先導で両国国歌を斉唱した。来賓には飯星ワルテル連邦下議、中前隆博在聖総領事、県連、援協、アリアンサの各会長が祝福に駆けつけた。

勤続15年以上の職員らにも感謝プレートが

勤続15年以上の職員らにも感謝プレートが

 呉屋会長が挨拶し、これまでに大きな貢献を果たした59の個人・法人に記念表彰が贈られた。創立会員や歴代会長、勤労15年以上の職員などが壇上で記念プレートを受け取り、2013年に1億円を寄付した大塚商会の大塚実名誉会長、4度にわたり日本館の自費修繕を請け負った中島工務店の中島紀于社長らも特別表彰された。

当日表彰された創立会員の4氏

当日表彰された創立会員の4氏

 創立会員の一人で元評議員会長の原沢和夫さん(91、新潟)は、「初代会長の山本喜誉司博士に誘われて入会した頃が懐かしく、感謝の気持ちで一杯」と懐古。同様に創立会員で元パ紙記者の水野昌之さん(91、愛知)は「ただの生き残りですよ」と謙遜しつつ、「二世の台頭、女性会長の誕生という転換期を迎えこれからが大事」と期待を寄せた。
 祝辞に立った中前総領事は「発展に貢献してこられた方々に敬意を表する。還暦を迎えた文協は日伯関係の強化に取り組み、重要な役割を果たしてきた」と称えた。飯星下議も祝辞を送り、ケーキカットで還暦の誕生日を祝った。
 大講堂での式典後は、多目的ホールでの夕食会へ。原田評議員会長が乾杯の音頭をとり、4つの仕出し業者が豪華に食卓を彩った。壇上ではサンタクルス病院、ノロエステ連合日伯文化協会、ウィリアム・ウー下議から、文協に記念プレートが授与された。
 式典実行委員長を務めた林まどか副会長は女性会長を支える意向を明かし、「大きな団体を動かすのは大変。若い人の協力もあって成功した」と汗をぬぐった。
 式典に先立ち歴代会長の顔写真が並ぶ会長室では、木多前会長の記念プレートを除幕した。呉屋会長が経歴を読み上げ「移民百周年が終わった09年からの任務大変だったはず」と労い、「喜ばしいこと」と祝福した。
 アナリア君子夫人と出席した木多さんは、「偉大な先輩らに並べて光栄」と話し関係者に感謝を示した。


第12代会長 呉屋春美=女性の挑戦で良い影響を

呉屋春美会長

呉屋春美会長

 文協は山本喜誉司初代会長を中心に、戦後に創立されました。当時、各会員の皆様が心に秘めていた思いは、遠い日の記憶になるのかもしれません。
 以降、ブラジルにおける日系社会の中心機関としての役割を果たし、全身全力で日伯交流の深化に努めてまいりました。多くの挫折と紆余曲折をえて、11の会長がバトンを繋げてきました。
 ボランティアを中心とする理事会、委員会、会員、団体、企業など多くの方々の力が合わさったことで、文協は大きく成長し、健在であることは誰もが知る事実です。創立以来、奉仕の心を持ち、一生懸命にご尽力くださいました方々に大きな敬意を心から表します。
 60年というと日本では還暦といいます。干支が一巡し起算点となった年の干支に戻ることを意味します。文協は一つの節目を機に、新しい時代へと進みます。
 本年は外交120周年、在聖総領事館開設100周年、そして文協の創立60周年が重なりました。重要な意味を持つ年に文協初の女性会長に就任し、大きな誇りと責任を感じています。
 これまで築き上げてこられた歴史、伝統、そして精神に、私たち女性が挑戦を通じ、新たな要素を注ぎ込むことで必ず良い影響を与えられると信じております。
 さらなる成長のために文協は、新しいパートナーとの関係を築くことが課題となります。幅広くご活躍され、社会貢献されている方々のご支援を賜ることは、私共の潜在能力を新たな時代の流れに引き出すことができるだけでなく、同時に大きな相乗効果を生み出すことができると考えています。
 今日が私たちの夢をかなえる門出であり、新たな時代への第一歩となることを願っております。



築61年日本館もお色直し=中島工務店4度目の自費修繕

屋根裏で補強前の打合せ(工務店提供)

屋根裏で補強前の打合せ(工務店提供)

 文協創立60周年を記念し聖市イビラプエラ公園内の「日本館」では、11月25日から式典当日の12月17日まで、中島工務店(本社・岐阜)によって本格修繕が行なわれた。
 同社は移民80周年(88年)、90周年(98年)、105周年(13年)に自己負担で修繕を請け負っており、外交120周年の今年で4度目。今回は「これまでで最少額」(中島紀于社長談)という約1千万円を負担した。
 それでも県産材の需要拡大を目指す岐阜県からは、材木費100万円の援助を受け、外交120周年の記念事業予算からも一部が充てられた。
 今回作業に当たったのは中島社長始め松下智廣、袈裟丸幸雄、田口保則、早川大貴、原正成、宗定直哉の7氏。社寺仏閣の修復の専門家が、シロアリや老朽化で腐敗した柱や土台を根継ぎし、部分的に新品に取り替えた。特に正面玄関の天井は、10センチほど沈んだ状態だったという。
 3週間で一通りの修繕作業を終えた後は、空いた時間を利用し、障子の張替えやはしごの作成、願掛けを兼ねた修繕記録の棟札を作った。屋根裏も綺麗に掃除され、築61年の文化財にヒノキやスギの香りが蘇った。
 4度に渡る修繕は、中島社長(71、岐阜)が約40年前に旅行で初来伯した際、陽気なお国柄に心酔し「ブラジルで仕事がしたい」と決心したことがきっかけ。ただ、幾度に渡り費用を負担するのも、単にブラキチという理由だけではない。

式典で山下副会長(右端)からの紹介に笑顔を見せる中島社長(右から2人目)と6人の宮大工

式典で山下副会長(右端)からの紹介に笑顔を見せる中島社長(右から2人目)と6人の宮大工

 「棟梁格3人に20代の若者も3人連れてきた。彼らには外国で働くことへの生きがいを感じてほしい。木材を使った地球に優しい〃日本のものづくり〃を、世界中に発信してほしい」。若き日の自分と照らし合わせそんな願いを込めた。
 作業前、「未来永劫保存できる状態にしたい」と力強く語った中島社長は、「これで100年は持つ。また100年後に直しに来ますよ」と弾けるような笑顔を見せた。「まだまだ若手には負けていられない」。そんな思いを胸に5度目の修繕を約束した。

文協60周年記念表彰
HOMENAGEADOS (Placas)
  
Fundadores 創立会員 
Kazuo Harasawa原沢 和夫 はらさわ かずお
Masahumi Segawa瀬川 正文 せがわ まさふみ
Masayuki Mizuno水野 昌之 みずの まさゆき
Takami Nishikawa西川 孝美 にしかわ たかみ
Yoshie Yogo余語 義家 よご よしいえ
  
Fundadores Pessoa Jurídica 創立法人会員 
Mitsubishi Corporation do Brasil S/A.伯国三菱商事(株)
Associação Okinawa Kenjin do Brasil沖縄県人会
Livraria Fonomag Comércio e Importação Ltda.フォノマギ竹内書店 (有)
Empresa Jornalística São Paulo Shimbun S/A.(株)サンパウロ新聞社
Banco de Tokyo – Mitsubishi Brasil S/A.(株)ブラジル東京三菱銀行
Associação Beneficente Feminina Esperançaエスペランサ婦人会
Pilot Pen do Brasil S/A. Indústria e Comércioパイロットペン伯国(株)
Itochu Brasil S/A.伊藤忠ブラジル(株)
Marubeni Brasil S/A.丸紅ブラジル(株)
Editora Jornalística união Nikkei LTDA. (Jornal Nippak)ニッケイ新聞社
Instituto Assistencial Ajinomotoブラジル味の素社
Seguratec Corretora de Seguros Ltda.セグラテック保険(有)
  
Ex-Presidentes 元会長 
Atushi Yamauchi山内 淳
Kokei Uehara上原 幸啓
Kihatiro Kita木多喜八郎
  
Ex-Presidentes do Conselho Deliberativo 元評議員会長 
Kenitiro Suguio杉尾憲一郎
Tuyoci Ohara大原毅
Kazuo Watanabe渡部和夫
  
  
Patrocinadores  協力企業・団体 
Yakult S/A. Indústria e Comércioヤクルト商工(株)
Fundação Kunito Miyasaka宮坂国人財団
Panasonic do Brasil S/A.パナソニック・ド・ブラジル(有)
Toyota do Brasil Ltda.ブラジル・トヨタ自動車(有)
Sakura Nakaya Alimentos Ltda.サクラ・ナカヤ アリメントス(有)
Acrilex Tintas Especiais S/A.アクリレックス
Sansuy S/A. Indústria de Plásticos.サンスイプラスチック工業(株)
Brastel Telecomブラステル株式会社
Moto Honda da Amazônia LTDA.モトホンダ・ダ・アマゾニア
Companhia de Promoção Agrícola – CPA (CAMPO)カンポ日伯農業開発(株)会社
Banco Bradesco S/A.ブラデスコ銀行
Banco Mitsui Sumitomo Brasileiro S. A.ブラジル三井住友銀行
Fast Shopファーストショップ
Yamato Comercial S/A.ヤマト商事
Fujifilm do Brasil LTDA.ブラジル富士写真フィルム(有)
Grupo Jacto.ジャクト農機
  
Homenagem Especial  特別表彰 
Embaixada do Japão在ブラジル日本国大使館
Consulado Geral de São Paulo在サンパウロ日本国総領事館
  
Homenagem Especial Japão 特別表彰(日本) 
Minoru Otsuka大塚実
Norio Nakashima中島紀于
  
Funcionários com mais de 15 anos 勤労15年以上の職員 
Aurora Yukie Maebuti前渕アウロラ幸江
Gerson Ito伊藤ジェルソン正和
Mieco Yano Freitas矢野フレイタス・ミエコ
Manoel Aparecido Garciaガルシア・アパレシド・マノエル
Marcos Aparecido Garciaガルシア・アパレシド・マルコス
Cleverson Aparecido Garciaガルシア・アパレシド・クレベルソン
José Claudio dos Santosサントス・ジョぜー・クラウジオ・ドス
Célia Oi Abe阿部・大井・セリア
Ana Célia Alves Sáサ・アルベス・セリア・アンナ
Regina Kazue Mori Kondo近藤 森 和恵・レジーナ
Justino Nakandakare 
  
Regionais 地方理事 
Kosuke Ono小野     享右
Kazoshi Shiraishi白石 一資
Kiyoji Nakayama中山 喜代治
Tadayoshi Hanada花田 忠義
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