2カ月に満たない短いオフシーズンが明けて1カ月強、ブラジル・サッカー界では、州ごとにわかれた州選手権と、昨年の全国選手権上位チームが参加し、南米王者を決めるリベルタドーレス杯が並行して行われ、強豪チームの選手達は開幕早々、週に2試合の過密日程をこなしている。
サンパウロ市からは、コリンチャンス、パルメイラス、サンパウロと、市内の主要チームが全てリベルタドーレス杯に出場しているが、序盤戦で明暗が分かれた。
昨年の全国選手権を独走で優勝したコリンチャンスは、主力選手が軒並み中国リーグのチームに引き抜かれ、新聞各紙に「チーム解体の危機」の言葉が踊ったが、補強選手を名将チッチがまとめあげ、サンパウロ州選手権でも負け知らず。リベルタドーレス杯でも連勝スタートを切った。
コリンチャンスの宿敵パルメイラスは、全国選手権こそふるわなかったものの、ブラジル杯で優勝し、リベルタドーレス杯には3年ぶりに戻ってきた。強敵揃いのグループで、一番戦い易いと思われていたリーベルプレート・ウルグアイ相手に引き分け、合間のサンパウロ州選手権でも格下相手にホームでの敗戦が続き、負ければ監督解任もささやかれたが、ホームでのロサリオ・セントラル戦に2―0と快勝し、ほっと安堵か。
全国選手権4位で、リベルタドーレス杯には予備戦からの出場となったサンパウロFCは、初戦でボリビアのザ・ストロンゲスト相手に地元で敗戦、同チームに35年ぶりのリベルタドーレス杯、ボリビア国外での勝利を献上してしまった。当然勝っておきたかったボリビアチーム相手のホーム戦をおとし、次の試合は10日に開催される、昨年覇者のリーヴェル・プレート(アルゼンチン)とのアウェイ戦。サンパウロFCは早くもピンチに追い込まれた。 (規)
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