ホーム | 日系社会ニュース | 7・31デモ写真グラフ=リオ五輪1週間前に抗議行動=日系人が応援で笛無料配布=高まるモーロ判事人気=厳しくもユニークな抗議=批判の矛先、最高裁にも
VPRの街宣車のまえに集まった聴衆が「モーロ、モーロ、モーロ!」と大合唱する様子
VPRの街宣車のまえに集まった聴衆が「モーロ、モーロ、モーロ!」と大合唱する様子

7・31デモ写真グラフ=リオ五輪1週間前に抗議行動=日系人が応援で笛無料配布=高まるモーロ判事人気=厳しくもユニークな抗議=批判の矛先、最高裁にも

 クーニャ前下院議長の議席剥奪やジウマ大統領弾劾裁判を始めるかどうかを決める重要な連邦議会――それが休みから明ける前日の7月31日に、リオ市セントロなど全伯約200カ所で一斉に抗議行動が行なわれた。サンパウロ市パウリスタ大通りに繰り出した参加者たちの様子を写真グラフにした(本日のコラム「樹海」でも現場の雰囲気を詳述)。

 メトロのトリアノン・マスピ駅の改札を出ると、地上の街宣車からもれたブラジル国歌が響いていた。いつものデモのようにメトロの車両内から騒ぎ出す若者はおらず、落ち着いた雰囲気。
 階段を上がって大通りに出ると、Vem Pra Ruaの街宣車に先導された群集からは「我々の旗を二度と赤にしてはならない!」という大合唱が響いていた。
 今回も日系人がデモの間、あちこちで姿が見られた。中でも、上原アサト・マサユキさん(32、二世)と妻おしん・ダニエラさん(32、三世)は、デモ隊が大声を出すと声が嗄れてしまうので、その代わりに吹くようにプラスチック製の笛を無料で配って歩いていた。
 マサユキさんは「世の中を動かすためには、大きな音を出さないといけない。クニャード(義兄)の上原トシユキが1万個も買ったんだ。だから僕らもそれを配って歩くのを手伝っている」と話している間にも、次々に渡していった。
 妻ダニエラさんに日本名の由来を尋ねると、「お祖父さんが日本のテレビドラマ『おしん』のファンだったので、私に付けたの」と笑った。夫と共に、仲良く渡して歩いていた。

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