10年余り前、まだサンバチームで打楽器を叩いていた頃、カーニバル前になると夜通し行われるバイロ(地区)のフェスタにバテリア(打楽器隊)の一員として招待され、時々、演奏していた。あるとき、サンパウロ市モッカ区の公道を通行止めにして舞台を作り、本格的な音響機材をそろえた深夜のフェスタに出た▼演奏前の待合室にはフルーツやサウガードが用意されて食べ放題。チームのメンバーが口々に言っていたのは「今回のフェスタはPCCがパトロシナ(資金提供)しているから、待遇が良い」という言葉。舞台に立つと、深夜にも関わらず、数えきれないほどの若者の熱気でムンムンしていた