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東西南北

 24日は、ある種の異様な興奮に包まれていた。現地紙はいずれの新聞も一昨日のルーラ氏の抗議集会と同じ写真を表紙に使用し、国民の多くが朝からテレビとネットに釘付けになり、ルーラ氏の第4連邦地域裁での裁判を、固唾を飲んで見守っていた。近年で似た状況になった日と言えば、16年4月17日のジウマ前大統領の下院での罷免投票があった。だがルーラ氏の方が労働者党(PT)の親玉であり、注目度は今回の方が俄然高い。ただ、ルーラ氏の大統領選出馬の是非が決まるのは、まだだいぶ先。そこまで当分このゴタゴタが続きそうだ。
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 ルーラ氏と言えば、世界中の有名人に知り合いが多い。その中のひとり、アルゼンチンの伝説的なサッカー選手、マラドーナは23日、「LULA」と書かれたセレソンのユニフォームを掲げた写真を掲載した。そこに書いてあった背番号は、選挙年である今年を示す「18」。つまり今年の大統領選出馬を望む、ということらしい。マラドーナは生粋の左翼で有名、ベネズエラ政界とも懇意だ。こうした動きを示しそうな世界の有名人がまだ出てきそう。
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 ルーラ氏の話題一色で忘れられそうだが、本日25日は市制記念日のためサンパウロ市は祝日。人気者のアニッタをメインにした毎年恒例のヴァーレ・ド・アニャンガバウーでのコンサートをはじめ行事は盛り沢山なのだが、果たして無事に開催されるかも気になるところ。特に両側のマニフェスタソンが起きそうなパウリスタ大通りあたり…。ルーラ氏と敵対するドリア・サンパウロ市長、アウキミン・サンパウロ州知事だけに心配だ。

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