ホーム | 日系社会ニュース | 《ブラジル》ジャパン・ハウス=さらなる戦略的対外発信を=堀井外務大臣政務官がブラジル初訪問=「英米JHはサンパウロ市に追いつけ」

《ブラジル》ジャパン・ハウス=さらなる戦略的対外発信を=堀井外務大臣政務官がブラジル初訪問=「英米JHはサンパウロ市に追いつけ」

慰霊碑を訪問した堀井外務大臣政務官

慰霊碑を訪問した堀井外務大臣政務官

 堀井巌(いわお)外務大臣政務官(参議院議員、自民党、52、奈良県)が24日、ジャパン・ハウス(JH)における戦略的対外発信の強化のためブラジルを初訪問した。同政務官はJH、イビラプエラ公園内の慰霊碑、日本館を訪問。移民史料館も訪れ、ブラジル奈良県人会を含む日系団体代表らと懇親夕食会を行った。日本館では本紙取材に応じ、JHの戦略的対外発信の展望を語った。

 堀井政務官は23日に日本を発ち、同日にロンドンに到着。今年中のオープンを目指して突貫工事中の同地JHを視察した。なお米国ロサンゼルスのJHは昨年末から一部、今年8月頃に全面開館を予定している。
 当地のJHが昨年5月の開館からこの1月までの9カ月間で来館者数65万人を記録したことに触れ、堀井政務官は「予測よりはるかに多くて嬉しい限り。JHサンパウロは世界で最初に開館し、日本政府からの期待も高い。他2館はJHサンパウロに追いつき追い越せで頑張って欲しい」と笑顔を見せた。
 先月同館で日伯有識者による政策論議『日本と東アジアの安全保障 ブラジルにとって重要であるか?』というテーマの講演が行われた経緯について、「日本とブラジルは遠いようで近い国。ブラジルの人にアジア地域について知って欲しいという意向もあり、同地域の安全保障の話題を扱った」と説明し、同様の情報発信事業が今後も続くことに強い期待感を伺わせた。
 奈良県橿原市出身の堀井政務官は、「奈良県とブラジルの関係も深まると嬉しい」と語り、再度のブラジル訪問を約束した。同県は「日本の始まりの地であり、多くの外国人旅行者が日本の原点を知りに来る。埴輪や五重塔など日本独特の美の感覚も奈良県が発祥。ぜひブラジル人、奈良県人子孫にも来て欲しい」と呼びかけた。
 ブラジルの印象を尋ねると、JHの人気ぶりや慰霊碑などから「先人が築いてきた歴史の重みを知ることができた」と語り、「東京都でも現在、四世など日系ブラジル人の存在が話題になっている。現在国会会期のため時間がとれないが、ブラジル日本移民110周年も応援している」と述べた。
 堀井外務大臣政務官は2013年に第23回参議院議員選挙で初当選した。その後外交防衛委員会筆頭理事、東日本大震災復興特別委員会委員、17年8月第3次安倍第3次改造内閣時に外務大臣政務官に就任した。

image_print