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県連日本祭り=今年も郷土食が大人気=家族で美味しい、嬉しい

郷土食を楽しむサトウ一家

郷土食を楽しむサトウ一家

 県連が20~22日の3日間、サンパウロ市EXPOセンターで『第21回日本祭り』を開催した。ブラジル日本移民110周年記念式典やギネス記録獲得への挑戦が行なわれた今年、予想を上回る約21万人が来場し、芸能や食など日本文化を楽しんだ。特に毎年多くの人が詰めかける郷土食コーナーには46都道府県と8団体が参加。各県の郷土食などを提供し、来場客は日本の食を楽しんだ。
 家族で来場したサトウ・サチコさん(70、三世)は2人の娘と夫と共に来場。広島県人会のお好み焼きを食べたサトウさんは「美味しい! サイズも大きくて満足」と満面の笑み。「広島のは初めて食べた。他の場所のお好み焼きと、材料も違うのね」と語った。
 日本祭り来場2回目の安楽香織さん(22、四世)は長崎県人会のチャンポンを食べて「味付けさっぱり、カブが入っていて嬉しい」、初参加の優さん(18、同)は岩手県人会のギョウザを食べて「柔らかくて美味しい」と頷きながらコメントした。
 香織さんは「去年より入場までがスムーズで待つ苦痛を感じなかった。準備に時間をかけたことが感じられる」と好評価した。
 岩手県人会(千田曠曉会長)はギョウザのほか、わかめうどん、盛岡そばなどを販売した。千田会長は「去年は最終日に売れ残ったのを値段を下げて売ったけれど、今年は完売しました」と笑顔で話す。初日にガスが使えないトラブルに見舞われた県人会もあったが、岩手は前日のうちにガスの供給を確保していたため、初日から好調な売れ行きだったという。
 また、「日本祭りの前に若い世代と世代交代について話し合う場を設けた。そのおかげで多くの協力が得られたのだと思う。来月は県人会創立60周年式典を控えているので、この勢いを活かしてがんばりたい」と意気込んだ。


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 県連日本祭りの後援企業であるブラジル・トヨタ自動車は、希望した8県人会・1団体にTPS(トヨタ生産方式)の研修会を行い、料理提供までの時間短縮を援助した。トヨタ社の小島ブルーノTPS課長(三世、37)は「例えば和歌山県人会は、屋台祭りの際、一品提供するのに15分掛かっていたが、日本祭り前のテスト時には8分に短縮された」と明かした。日本祭り当日もトヨタ社員が各県人会の指示にあたるなど決めの細かい指導をした。その結果、同県人会の谷口ジョゼ会長(75、二世)は「車を作るようにムダを省き、昨年より少ない人数で、昨年達成できなかった目標枚数を大幅に超えた」と喜んだ。来年からは他の県人会もTPSを試してみてもいいのでは!?

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