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《ブラジル》まちまちだった就学年齢基準を、最高裁が統一=「入学年の3月31日までに満6歳」に

ブラジルでは義務教育開始年齢さえ、自治体によってバラバラだった。(参考画像・Daniel Castellano/SMCS)

ブラジルでは義務教育開始年齢さえ、自治体によってバラバラだった。(参考画像・Daniel Castellano/SMCS)

 連邦最高裁(STF)は1日、判事投票6対5で、「初等教育を受ける子供は、入学年の3月31日までに満6歳になっていなくてはならない」との規定を定めたと、2日付ブラジル各紙が報じた。
 同規定は国家教育審議会(CNE)が定めたものだが、2013年に検察庁特捜局(PGR)が疑問の声を上げていた。
 伯国では何度も、「3月31日より後に生まれた自分の子供を、早めに学校に入れたい」などと主張する個人や団体が訴訟を起こし、その都度、裁判所が入学の是非を判断していた。また、自治体ごとに判断がバラバラで、サンパウロ州教育審議会は「6月30日までに6歳になる子供は初等教育を受けられる」と判断していた。しかし、STFが最終判断を下したため、この問題に関する争いは終結が予想される。
 STFはまた、プレ・エスコーラと呼ばれる幼児教育を受け始めるための年齢も、「3月31日までに満4歳になっていること」と定めた。この項目も、CNEが定めた規定に含まれている。
 ブラジルの基礎教育(幼児、初等、中等教育の総称)に関する訴訟の研究でも、訴訟理由として最も多かったのは、子供をプレ・エスコーラや初等教育に入れる年齢規定に関するものだった。
 研究を行った、憲法上の権利に関する専門家のアレッサンドラ・ゴッチ氏は、「STFの決定は全ての司法機関に有効となるから、この決定は非常に重要だ。これで、何年間も続いている懸案が解決される」と語る。
 同氏は、STFの決定は、単にブラジル全土規模で適用される基準を定めただけでなく、CNEなどの各分野の諸問題に特化した行政組織の決定を尊重する事の重要性を認めたものだとし、「研究によって、子供は6歳になるまで初等教育に入れないほうが良い事が証明されている」とも語った。
 最高裁審理は昨年9月に始まったが、途中で再考を求めた判事がいたために審理が中断。再開後の審理でも5対5の同票となったが、最後にカルメン・ルシア長官が「3月31日までに満6歳」の基準に賛成票を投じた事で決着した。これにより、「初等教育開始時に6歳になっている」「その年に6歳になるなら、いついかなる日付でも初等教育に入れる」までの諸説は退けられた。
 カルメン・ルシア長官は結審後、「専門の審議会が定めた基準に則り、特定日までに満何歳になっていければその年は初等教育や幼児教育を始められないとする事は、教育を受ける権利の侵害には当たらない」と語っている。

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