「絶望感から来る救世主願望」――ボルソナロ(PSL)が大統領選の一次投票で46%を獲得、ダントツ1位になった勝因を一言で表せば、そうなるのではないか。これは「既成大政党への絶望感」「相互嫌悪の連鎖」「PT復権への恐怖」「長引く戦後最悪不況への経済的な切迫感」などが背景にある。ただし、決選投票でPTのハダジ候補(今回29%)が勝つ可能性が十分にあり、本当の勝者はこれから決まる。ここでは現段階までに、ボルソナロがなぜこんなに支持率を増やしたのかを考えてみたい。(深)
ボルソナロ刺傷事件は、彼の選挙運動において〃幸運〃をもたらした。この事件でマスコミの注目が一気に高まり、同情票を呼ぶと同時に、テレビ討論会に出て化けの皮を剥がされるのを逃れられたからだ。