ホーム | ブラジル国内ニュース | サンパウロ州=高額医療薬の不足深刻化=国からの支給が不規則で?

サンパウロ州=高額医療薬の不足深刻化=国からの支給が不規則で?

 統一医療保健システム(SUS)が支給する高額医療薬の一部が、サンパウロ州でも不足中と24日付フォーリャ紙が報じた。
 同紙が具体名を挙げた薬は、筋萎縮性側索硬化症治療薬のリルゾール(riluzol)、関節リュウマチ治療薬のレフルノイド(leflunomida)、臓器移植や骨髄移植後の患者が拒絶反応抑制のために飲むタクロリムス(tacrolimo)、C型肝炎用の薬などだ。
 サンパウロ大都市圏サントアンドレ市在住で、3カ月前に腎臓移植を受けたマルクス・ヴィニシウス・リベイロ氏は、タクロリムスを1日7錠飲まなければならない。9月17日は毎月もらえる薬がなく、取りに行った母親が手ぶらで戻ってきた。以来、毎日、電話をしたり直接出向いたりして、薬の到着を待っていたが、いつまで待っても拉致が開かず、590レアルを払って、とりあえず100錠入りを1箱買った。だが、買い続けるゆとりはないとこぼす。拒絶反応抑制剤は移植手術後の患者の命を左右し、不可欠だが、高額で、誰もが買える訳ではない。
 州保健局によると、リルゾールやレフルノイドなどは保健省が定期的に供給する高額医薬品だ。だが、その供給が不規則なため、州内の保健・医療機関での支給も困難になっているのだという。
 具体的には、リルゾール29万7千錠、レフルノイド110万錠、タクロリムス840万錠が9月20日に供給されるはずだったが、リルゾールは23日現在も入荷がない。タクロリムスだけは先週、それも注文数の35%だけ届いたという。
 保健省によると、リルゾールとレフルノイド、タクロリムスは全州に正常に供給されており、C型肝炎の薬も31日までには供給が正常化するという。
 7月11日付G1サイトは、サンパウロ州内の病院が薬不足のため、がん患者の化学療法を中止と報道。8月4日付同サイトは、サンジョゼ市などで成長ホルモンの分泌不足の子供に使うソマトロピン(Somatropina)が不足していると報じた。さらに、9月13日付G1サイトは、ピラシカバ市で高血圧患者用の薬が不足と報道。国や州、市レベルの財政悪化や管理のまずさなどが、患者の命や生活の質を危険にさらしていると言えそうだ。

image_print

こちらの記事もどうぞ

  • ラテン・グラミー=今年もブラジル勢は蚊帳の外=ウルグアイの大物が主要部門圧勝2018年11月17日 ラテン・グラミー=今年もブラジル勢は蚊帳の外=ウルグアイの大物が主要部門圧勝  15日、中南米ならびにスペイン語圏最大の音楽賞、ラテン・グラミー賞の授賞式がアメリカのラス・ヴェガスで行われたが、ブラジル勢は今年も主要部門では蚊帳の外で終わった。  ラテン・グラミーでは毎年、メキシコ、プエルトリコ、コロンビア、そして中南米音楽の母国語の国としてスペインが […]
  • どうなる? 文化活性のためのルアネー法=ボウソナロ政権で美術館、博物館、興行に影響か?2018年11月14日 どうなる? 文化活性のためのルアネー法=ボウソナロ政権で美術館、博物館、興行に影響か?  ジャイール・ボウソナロ次期大統領が就任した後に、どのような扱いになるかと注目されているものの中に、文化活性法「ルアネー法」がある。同法が2019年からどうなるか、心配する文化関係者や国民は少なくない。  その理由のひとつは、ボウソナロ氏がすでに、文化省を廃止して、教育省、ス […]
  • サンパウロ市北西部=Mピニェイロスで橋に段差=事故起こらずも崩壊の危機2018年11月17日 サンパウロ市北西部=Mピニェイロスで橋に段差=事故起こらずも崩壊の危機  15日未明、サンパウロ市内を走る幹線道路のマルジナル・ピニェイロスの高速車線で、橋脚の一部が崩れて路面が沈み、2メートルの段差が生じて、通行止めとなる事態が発生した。16日付現地紙が報じている。  15日午前3時30分頃、ジャグアレー橋の手前にあり、市北西部ヴィラ・ロボス公 […]
  • ブラジルの予防接種率は?=各国の麻疹患者の数が物語る2018年11月13日 ブラジルの予防接種率は?=各国の麻疹患者の数が物語る  汎米保健機構が、ブラジルでの麻疹(はしか)の流行に関連して、予防接種の重要性を改めて説いた。  ブラジルで麻疹の流行が起きているのは、ロライマ州とアマゾナス州の2州で、今年9月までに確認された患者数は、ロライマ州310人、アマゾニア州1358人、両州とも、4人ずつの死者も出 […]
  • 《ブラジル》郵便局が国際小荷物受け取りで課金=郵便料金も9日から値上げ2018年11月14日 《ブラジル》郵便局が国際小荷物受け取りで課金=郵便料金も9日から値上げ  日本から小包を送ってもらったが、何の連絡もなく送り返されたとか、荷物が届いているから配送料金を払うよう通知が来たといった苦情が届くようになっている。  これは、国際郵便で届く小荷物は輸入品とみなすとの方針と、従来は国税庁が課税対象とみなしたものだけに課していた配送料金を、全 […]