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謹んで新年の御挨拶を申し上げます

河野大臣

河野大臣

 2019年の年頭に当たり、ブラジルにお住まいの邦人、日系人の皆様に謹んで新年の御挨拶を申し上げます。
 昨年は、北朝鮮情勢や貿易投資等をめぐり国際情勢が大きく動いた一年でした。このような中、日本を取り巻く安全保障環境は、引き続き大変厳しい状況にあります。
 私は、外務大臣に就任してから約1年半、積極的な外国訪問等を通じて、国際社会における日本の影響力の向上に取り組んでまいりました。本年も引き続き、6つの重点分野を中心に積極的な外交を展開する決意です。
 第一に、日米同盟の強化及び同盟国・友好国のネットワーク化を推進します。第二に、近隣諸国との協力関係を強化し、第三に、一層積極的に自由貿易を推進します。第四に、地球規模課題に一層積極的に取り組み、第五に、中東との更なる関係強化に努めます。そして第六に、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた取組を推進してまいります。
 ブラジル日本人移住110周年であった昨年は、7月に眞子内親王殿下がブラジルの5州14都市を訪問される中、記念式典や歓迎行事等が各地で盛大に行われました。式典に先立つ5月には、私自身初めての中南米訪問でサンパウロを訪れ、皆様が日本とブラジルの「架け橋」としていかに活躍されているかを改めて認識しました。110年の歳月の中で、日系社会の皆様が築かれたブラジルにおける信頼が、現在、ブラジルの日本に対する信頼に繋がっております。
 また、日系社会の新しい世代の方々が、様々な分野で御活躍されていることも実感しました。今年も、こうした若い世代との連携を強化し、日系社会の更なる発展を後押しすべく、日系人を対象とした招へい事業の推進や若い方々のネットワーク作りを支援する事業等を実施していく所存です。
 本年は、日本でG20サミットやTICAD7を開催します。また、即位の礼やラグビーワールドカップの機会にも各国の首脳等が数多く訪日されます。2019年も皆様のお力添えを賜り、これらの機会を最大限に活用し、積極的な外交を展開してまいりたく、御理解、御協力をお願い申し上げます。
 最後に、皆様の御多幸と一層の御繁栄を心から祈念し、新年の御挨拶といたします。

平成31年(2019年)元旦
外務大臣 河野 太郎

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