ホーム | ブラジル国内ニュース | 《ブラジル・公立校襲撃事件続報》もう一人、犯行教唆の容疑者が浮上=銃を売った容疑者も3人逮捕

《ブラジル・公立校襲撃事件続報》もう一人、犯行教唆の容疑者が浮上=銃を売った容疑者も3人逮捕

事件が発生したサンパウロ州立ラウル・ブラジル校(google street view)

事件が発生したサンパウロ州立ラウル・ブラジル校(google street view)

 先月13日にサンパウロ州スザノ市で発生し、10人の死者を出した公立校襲撃事件を捜査しているサンパウロ州市警とサンパウロ州検察は、17歳の生徒R.M.O.を、襲撃事件をそそのかした共犯として捜査していると、12日付現地紙が報じた。
 これは、捜査の第三弾で、実行犯ではないが、犯行をそそのかし、その後、インターネットなどで事件を称賛している人物らを対象としている。
 実行犯2人をそそのかした人物には、現在少年院に拘置されている17歳の少年がいるが、R.M.O.は、この少年とワッツアップでメッセージを交換していた。
 R.M.O.が書いたメッセージの中で、特に捜査員たちの注意をひいたのは、「学校の食堂で爆弾を爆発させたい」の部分だ。警察に呼ばれて供述したR.M.O.は、襲撃計画にかかわる気は一切なかったとし、メッセージのやりとりを続けたのは、自分を守るためだったとも語っている。警察はR.M.O.が事件後、学校で行われた、次に襲撃が起きた際に備える避難訓練に参加したことを確認し、R.M.O.が共犯だったとの見立てを排除した。
 市警、検察が11日に共同で発表した犯行組織図には、R.M.O.は「共犯者と言えなくはないが、重要度は低い」と記述されていた。検察官のラファエル・ド・ヴァル氏は彼について、「捜査は続けるが、(身柄拘束などは)裁判所に要請していない」と語った。
 市警は、インターネット上で犯行を称賛した人物の身元の割り出しも進めている。モジ市警のジャイール・オルチス警部は、「犯行への関与の度合いが高いか低いかには関わらず、ネットの陰に隠れている人物を無罪放免で逃げおおさせる事は出来ない」と語った。
 捜査の第一段階は、事件を起こした後に現場で自殺したG.T.M.(17)と、彼に撃たれて死亡したルイス・デ・カストロ(25)以外の共犯者を探す事が目的だった。続く第二段階では、G.T.M.らに38口径リボルバーなどを違法に売った人間の割り出しを行った。10日には、スザノ市に住むクリスチアーノ・デ・ソウザ(47)、翌11日にはサンパウロ市でタチアノ・ケイロス、アデイウトン・ドス・サントスの計3人の容疑者が逮捕された。3人は携帯電話やフェイスブックを使ってG.T.M.に銃や銃弾を売った嫌疑がかけられており、殺人罪に問われる可能性が濃厚だ。スザノ市警のアレシャンドレ・ジアス警部は「3人の関係はまだ調査中」と語った。
 また、襲撃事件で命こそとりとめたが、負傷した11人が、11日にスザノ市内の保健所(UBS)で、身体検査と心理状態の検査を受けた。
 サンパウロ州の犯罪被害者センター(Crevi)は、事件発生直後より、遺族や学校の生徒、教職員への心理的サポートを行っている。

image_print

こちらの記事もどうぞ

  • 【特別寄稿】コロナ明けに行きたい博物館=コーヒーの歴史と魅力堪能=サンパウロ・ヴィラカロン在住 毛利律子2020年12月2日 【特別寄稿】コロナ明けに行きたい博物館=コーヒーの歴史と魅力堪能=サンパウロ・ヴィラカロン在住 毛利律子 案外難しいコーヒー作り  ニッケイ新聞11月14日号に、カフェ・ファゼンダ・アリアンサ社の新商品「ドリップバッグ・コーヒー」のことが紹介された。私は幸運にも、この記事より一足先に商品を味わい満喫している。早速、その会社のネットサイト(https://cafefaz […]
  • 東西南北2020年12月1日 東西南北  自分が推薦した候補の勝率が市長選で芳しくなかったボルソナロ大統領だが、2年後は自分の大統領選が控えている。それに備えた「対策」なのか、以前のような手作業の票集計に戻すよう主張している。本人の意見では「その方が正確」とのこと。だがその証拠はなく、ルイス・ロベルト・バローゾ選挙高 […]
  • 東西南北2020年11月28日 東西南北  29日は市長選の決選投票が行われる。サンパウロ市もコーヴァス氏が勝つか、追い上げるボウロス氏が逆転するかで、目が離せない展開となっている。だが、気になるのは投票場の状況だ。11月に入ってコロナの感染者や死者が再び増えているからだ。選挙高裁は、選挙人証の代わりとなり、投票圏外に […]
  • 特別寄稿=中南米に生きて60年=移民の動機と最初の生業—キノコ栽培への挑戦=元JAIDO及びJICA農水産専門家 野澤弘司=(下)2020年11月28日 特別寄稿=中南米に生きて60年=移民の動機と最初の生業—キノコ栽培への挑戦=元JAIDO及びJICA農水産専門家 野澤弘司=(下) 寄港地で臨機応変に観光バイト  なけなしの携行資金U$80と、出港間際に親戚や知友からの餞別を合わせただけの所持金では、移民船で2カ月間航海する間、これから10か所余りの寄港地での飲食代、交通費や土産物を賄うには厳しいという現実に直面しました。  そこで対処策を考えた結果、 […]
  • 東西南北2020年11月26日 東西南北  コロナウイルスの感染が再び拡大し、恐れられている今日この頃。25日付アゴラ紙によると、そうした状況にも関わらず、サンパウロ市内では夜間、バーやレストランでマスクもしないで人が密集している状況が見られるという。この現象は、10月10日に市がバーの営業を午後11時まで認めた頃から […]