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文協選挙=「文協の本当の役割を果たす」=石川レナト氏、会長に就任=全伯団体との緊密化目指す

石川レナト新会長

石川レナト新会長

 ブラジル日本文化福祉協会が27日午前に『第156回文協定期評議員会』を文協ビル1階で行い65人(委任状17人)が出席し、サンタクルス病院理事長の石川レナト氏(80、二世)が正式に新会長に就任した。任期は2年。石川新会長は「全伯の日系社会と協調」をテーマに地方文協との交流を緊密化し、日本政府や各団体・企業とも受身ではなく積極的な姿勢で協力し合い「文協の本当の役割を果たす」と誓った。

新しい理事会・評議員会の役員ら

新しい理事会・評議員会の役員ら

 27日の同評議員会では、石川氏を会長とする単独シャッパ「協調と進歩」が出席者の拍手によって承認され、新体制が誕生した。
 石川会長は1938年12月生まれ。マッケンジー大学経済学部を卒業後、2年間米国へ留学した。帰国後は民間企業に勤め、98年にはNEC・ド・ブラジルの社長を務めた。
 12年にはNECでの経営手腕を買われ、サンタクルス病院の理事長に抜擢された。同病院の経営改革を行って財政再建を進め、単年度では黒字決算に立て直し、巨額な借金を返す目処をつけた功労者だ。
 病院理事長の他に、不動産開発のCNL社の社長と、95年に購入したコーヒー農場「ファゼンダ・アリアンサ」の経営も続けている。
 石川会長は、文協で最初に取り掛かることとして現状把握を挙げ、「自分は文協を知らないので、まずは各事業を分析する」とした。国士舘スポーツセンター再開発事業等の課題は慎重に引き継ぐが「利益を追求した事業が重要だと思っている」とその経営手腕が窺える考えを述べた。
 また「各理事の役割の明確化」も同時に行うと説明。7人の副会長をはじめ各理事と話し合う機会を設け「それぞれが責任を持ち、得意な分野で貢献してもらう」とし、毎月話し合いを行うことも強調した。
 各地方文協との連携は「既に各地への挨拶を始めている」と強調。聖州内だけでなく9月のアマゾン入植90周年記念式典にも参加する予定だと語り、「相手に頼むだけではなく、自ら行動を起こし協力をお願いする」との意向を示した。
 日系社会の統合を進めるために、地方文協だけでなく県連やACAL等の日系団体や若手とも協力し合いたいと意気込み、「ブラジル日本青年会議所(JCI)と話し、協力をとりつけている」と述べた。
 決まっていない15人の追加理事は「文協外から誰かを連れてくるつもりはない」と明言。文協を良く知る人物を任命するつもりだと語った。
 気になるサンタクルス病院理事長との兼任は「9月まではやる」と回答。その後はまだ決定していないが、「文協への比重が大きくなるのは間違いない」と文協に集中する意思を示した。
 二期4年を満了し退任する呉屋春美氏は、「日伯修好通商航海条約締結120周年、日本人移民110周年等の責任の重い行事をやり遂げた」と任期を振り返った。
 昨年の収入は620万6628・63レ、支出は616万9924・20レで繰越金2万656・26レの黒字決算だった。


□関連コラム□大耳小耳

 石川レナト新会長はサンタクルス病院の理事長に就任後、黒字経営を続けて14年にあった3200万レアルもの巨額の負債の返済目処を立てたという確かな経営手腕を持つ人材。また、同氏は事業が上手く進めば周囲も助けてくれるとし、文協会長としても「必ず良い仕事をする」と強調。会計の透明性にも言及し、自ら報告に関わると語った。リスクを承知で、信頼を得るためには自ら率先して行動するのが同氏の信条。新しい収益基盤を作ることが求められる文協で、久々の民間出身会長として思う存分手腕を発揮してほしいところ。

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