ホーム | 連載 | 2019年 | 県連故郷巡りカリフォルニア=150周年、満砂那(マンザナー)に平和を祈る | 県連故郷巡りカリフォルニア=150周年、満砂那(マンザナー)に平和を祈る=《18》

県連故郷巡りカリフォルニア=150周年、満砂那(マンザナー)に平和を祈る=《18》

高良シゲオさん

高良シゲオさん

 一行の一人、高良シゲオさん(67、二世、サンパウロ市)は10年前に映画『Adeus a Manzanar』(原題Farewell to Manzanar 1976)を見て深い感銘を受け、いつかマンザナーに行ってみたいと思っていたという。
 実際にマンザナーを見たの感想を聞くと、「日系人であるがゆえに強制収容された子孫に、強い悲しみと共感を覚える。父の故郷の国と戦争で戦う時、二世兵士はどんな気持ちなのだろうかと思った。そんな辛い経験をした子孫のためにも平和な時代が続いてい欲しい」と率直なコメントをした。
 またロスで北米沖縄県人会のメンバーと交流した際、「ブラジルの方が団結していると感じた。例えばビラ・カロンにはウチナーグチ教室まであるが、ロスにはない」と比較した。

マンザナー強制収容所跡に再現された共同トイレ。各バラック内にトイレ、炊事施設はなく、共同棟で用をすますようになっていた

マンザナー強制収容所跡に再現された共同トイレ。各バラック内にトイレ、炊事施設はなく、共同棟で用をすますようになっていた

      ☆

畠山富士雄さんと妻の手島幸子さん

畠山富士雄さんと妻の手島幸子さん

 4月13日(土)朝、一行の畠山富士雄さん(75、二世)は「マンザナーを見て、ポーランドに観光に行った時に見たユダヤ人強制収容施設を思い出したよ。ブラジルでも戦争中はリベルダーデでも、サントスでも強制立退きがあった。こういう歴史は忘れてはいけないね」としみじみ語っていた。

渡辺民栄ラウラさんと夫・定則さん

渡辺民栄ラウラさんと夫・定則さん

 カンピーナス市在住の参加者、渡辺定則さん(75、大分県)は「ロスの全米日系人博物館をもっとゆっくり見たかった。でもマンザナーで法要が出来て良かった。ただの観光旅行じゃなくて、日系人としての歴史を知ることに故郷巡りの醍醐味があるからね。本を読んだり、ドラマを見たりして知っていたけど、実際のその場所に立ってみるとインパクトが全く違うね」という。
 妻の民栄ラウラさん(75、二世)も「法要をあげることで、自分たちも現地の歴史に参加している気分になる」とのべた。

本橋さん

本橋さん

 県連前会長の本橋幹久さん(83、鳥取県)は、現職会長だった5年前からマンザナー行きを計画していたという。「ロスから一番近い強制収容所がマンザナー。この姿をブラジルの一世、二世も良く見ておいた方がいいと思っていた。満砂那という当て字を見て、辛い状況なのに『ここは美しい場所』だと前向きにとらえているところに日本人らしさを感じた」という。
 本橋さんはブラジル鳥取県人会としてロスと交流をしたいと考えており、「7月21日にロスで予定されている南加鳥取クラブの創立百周年式典に来たいと思っている」との希望を語った。(つづく、深沢正雪記者)

image_print

こちらの記事もどうぞ

  • 《ブラジル》大統領批判する公立大学元学長ら告発=「連邦政府による検閲」の声も2021年3月5日 《ブラジル》大統領批判する公立大学元学長ら告発=「連邦政府による検閲」の声も  ボルソナロ大統領を批判する発言を大学のSNS上で行った連邦大学元学長らが、国家総弁護庁(CGU)から告発されていたことや、教育省が政治的な発言を懲罰の対象にしようとしていることがわかった。3、4日付現地紙、サイトが報じている。  2日付の連邦政府官報によると、ペロタス連邦大 […]
  • 特別寄稿=新移民の頃の事ども=サンパウロ市 村上 佳和2021年3月5日 特別寄稿=新移民の頃の事ども=サンパウロ市 村上 佳和 「行け行け南米新天地」のポスターを見て  八十歳を迎え、移住してより、六十年。世界中がコロナ禍で旅行も出来ず、外出も控えて、家でゴロゴロして居る今日この頃である。早くコロナが終息する事を祈りながら、暇にまかせて、新移民の頃を思い返してみよう。  高校最後の夏休み […]
  • 《ブラジル》サッカー全国選手権 フラメンゴが2年連続V=判定に泣いた2位インテル2021年2月27日 《ブラジル》サッカー全国選手権 フラメンゴが2年連続V=判定に泣いた2位インテル  25日、サッカーの全国選手権の最終節が行われ、フラメンゴが2年連続7回目の優勝を飾った。26日付現地紙が報じている。  この日は同選手権最終節のため、例年通り、全10試合が同時刻に一斉スタート。21時30分にキックオフした。  優勝がかかっていた首位フラメンゴはこ […]
  • 《ブラジル》大サンパウロ市都市圏で再び外出規制強化=計6地区でレベル降格2021年2月27日 《ブラジル》大サンパウロ市都市圏で再び外出規制強化=計6地区でレベル降格  26日、サンパウロ州政府のコロナ対策である「プラノSP」で外出規制の見直しが行われ、大サンパウロ市圏を含む4地区がオレンジ・レベル(下から2番目)に降格した。26日付現地サイトが報じている。  プラノSPは24日にも、26日から3月14日まで、州内全域で23時から翌朝5時の […]
  • 《記者コラム》ブラジル・サッカー「12強時代」の終わり2021年2月26日 《記者コラム》ブラジル・サッカー「12強時代」の終わり 「ついに“12強時代”は終わってしまうんだな」。今季のサッカー全国選手権を終えるにあたり、コラム子はそう思わずにはいられない。  来季の全国選手権2部にはすでにクルゼイロがいて、現在1部最下位のボタフォゴが降格して名前を連ねることが確実視されており、そこにヴァスコ・ダ […]