パウロ・ゲデス経済相は17日、滞在先のアルゼンチン、サンタフェで、勤続期間保障基金(FGTS)と社会統合基金/公務員財形計画(PIS/PASEP)からの引き出し解禁を表明した。2017年にテメル政権が採用し、同年の国内総生産(GDP)成長率を0・61%ポイント押し上げた政策を繰り返すことで、低調なブラジル経済を活気付けることが狙いだ。17、18日付現地各紙が報じている。
FGTSは正規雇用の社員のために企業負担で行う退職金積立制度で、国営の連邦貯蓄銀行(CAIXA)が管理。CAIXAはこの積立金を一般国民が不動産を購入する際の融資資金として運用する。FGTSの金は基本的に自由に引き出すことが出来ないが、政府側は、引き出しを認めることで、消費促進を期待している。これまで行われてきたFGTSの引き出し解禁は休眠口座に限定されていたが、今回は実際に稼動している口座からも引き出せる。