ホーム | Free | 大阪聖姉妹都市、半世紀の節目=副市長ら18人が慶祝来聖=コーバス市長「借り必ず返す」

大阪聖姉妹都市、半世紀の節目=副市長ら18人が慶祝来聖=コーバス市長「借り必ず返す」

野口泰在聖総領事、マウリシオ・デ・ソウザ氏、中尾副市長、有本市会副議長、コーバス市長

野口泰在聖総領事、マウリシオ・デ・ソウザ氏、中尾副市長、有本市会副議長、コーバス市長

 大阪市とサンパウロ市が1969年に姉妹都市提携を結んでから、今年で50周年を迎えた。半世紀の節目を祝うため、大阪市から中尾寛志副市長ら18人が来聖。両市は20~24日にかけてサンパウロ市各地で記念イベントを行った。20日にサンパウロ市役所で行われた記念式典にはブルーノ・コーバス市長らが出席し、大阪市がサンパウロ市にもたらした行政、民間への好影響に対し感謝を述べた。

 式典には大阪市を代表して中尾副市長、有本純子副議長が登壇。サンパウロ市からはブルーノ・コーバス市長、ルイス・アルバロ同市外務局長、人気漫画家のマウリシオ・ソウザ氏、野村アウレリオ市議らが出席した。
 コーバスサンパウロ市長は日系人の前妻との間に息子がおり「日系人への親近感はとても強い」と話し、慶祝団へ「親族の家に来たつもりでくつろいで欲しい」と歓迎した。両市で行われている行政、経済、民間交流の各分野において「借りの方が大きい。必ず返す。自分の夢は長生きして100周年記念に出席することだ」と大阪市への感謝を述べた。

サンパウロ市役所に展示された田辺小学校とオオサカシ小学校の絵画交流事業作品

サンパウロ市役所に展示された田辺小学校とオオサカシ小学校の絵画交流事業作品

交流を都市の活力に=中尾寛志副市長

 少子高齢化問題は日本全体が抱える課題であります。現在、大阪市の人口は増加しておりますが、将来的には他の都道府県同様に人口が減って行くことは避けられません。
 そうした中で、いかに都市に活力をつけるかを我々行政は考えなければいけません。サンパウロ市との交流はこれまでにも行政、民間を問わず大きな活力をもたらしてくれました。コーバス市長は「必ず返す」と仰ってくれましたが、充分に頂いています。なんなら勝手にもらっていきます(笑)。
 大阪とサンパウロ市には協力して解決し合える共通の都市課題があります。今後も両市が発展し合えるよう行政交流に力を注いで参りたいと思います。

豊かな国際感覚を=有本純子副議長

 大阪市は外国文化に寛容で、国際的な土地柄です。サンパウロ市との交流は、田辺小学校とオオサカシ小学校の交流事業に見られるように、自分と世界が繋がっていることが実感でき、児童の国際感覚をより豊かにしてくれています。
 ブラジル日本人移民の歴史を多くの日本人は知りません。私は今回の来伯で2度目となりますが、ブラジルの日系社会に触れる度、日本人よりも日本人的だという思いを抱きます。海を渡って身を立てることの苦労とその先にある喜び。ブラジルの日系社会からは現代の日本人が学ぶべき点が多くあると思います。
 両市の交流が今後も続いて行くよう協力させてもらいたいと思います。


イノベーション都市大阪の魅力PR=JHで在伯企業家ら110人が参加

大阪市経済戦略局立地交流推進部の和田彩部長

 姉妹都市提携50周年記念事業の一環として22日、日本政府が運営するサンパウロ市の日本文化広報施設ジャパンハウス(JH)にて「大阪プロモーションセミナー」が実施された。
 大阪市は新しいアイデアで革新的なビジネスが次々と生まれる状態(イノベーションエコシステム)の実現を目指しており、2013年にはイノベーション創出支援施設「大阪イノベーションハブ」を開設するなど様々な取り組みを行っている。
 ブラジルでも革新的なアイデアで社会構造を刷新する企業は増えており、同セミナーには大阪のイノベーション支援環境に関心を持つブラジル人企業家ら110人が参加した。
 大阪市経済戦略局立地交流推進部の和田彩部長は、G20の成功に見られる都市機能の安定性や官学連携能力等をアピールした。
 大阪市が年に一度開催する国際イノベーション会議「Hack Osaka」に参加した、医療診断機械の開発を行うPredict Vision社のルイス・アンツネス代表も登壇し、大阪市で事業を行う魅力を語った。

大阪・サンパウロ交流略史

1969年10月27日
 大阪市とサンパウロ市が姉妹都市提携に調印
1979年6月20日
 姉妹都市を記念して命名されたリベルダーデ区の「大阪橋」に銘板を寄贈
1982年11月7日
 大阪市立田辺小学校とサンパウロ・オオサカシ小学校が姉妹提携を結ぶ
1989年10月23~30日
 姉妹都市提携20周年を記念してサンパウロ市役所で大阪紹介写真展を開催
1994年8月7日
 25周年を記念して慶祝団がサンパウロ市を訪問
1999年11月
 30周年記念事業としてポルトガル語スピーチコンテストを開催。イビラプエラ公園に桜の木100本植樹
2002年3月25日
 サンパウロ市長が大阪市を訪れ、両市のさらなる交流促進を目指す「共同声明」を発表
2004年7月
 35周年記念としてサンパウロ市からコペルコチア・ジュニアユース・サッカーチームが訪阪
2009年
 40周年を記念し、5月にサンパウロ市長一行が訪阪し記念イベントに参加。9月には大阪代表団がサンパウロ市を訪問。姉妹都市協会がみおつくしの鐘のレプリカを寄贈。
2014年
 45周年を記念し、大阪代表団がサンパウロ市を訪問し、各種記念事業に参加

大阪市代表団
副市長 中尾寛志
経済戦略局立地交流推進部長 和田彩
経済戦略局立地交流推進部都市交流担当課長代理 植田壮彦
経済戦略局立地交流推進部担当係長 川上勇

大阪市会代表団
副議長 有本純子
議員 大阪維新の会大阪市会議員団 木下誠
議員 自由民主党大阪市会議員団 福田武洋
議員 公明党大阪市会議員団 西崎照明
事務局長 松本高秋
事務局担当係長 武部亮

大阪・サンパウロ姉妹都市協会
会長 吉川秀隆(タカラベルモントグループ会長)
理事 林渉
顧問 花畑暢夫
監事 三宅信史
会員 木下吉信(大阪市会議員)
事務局長 桝井貞次
同協会スピーチコンテスト優勝者 齋藤真里奈
会員兼通訳 芦田ルイーザ

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