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日メルコスルEPA進展か=ボウソナロ大統領訪日で=安倍総理11月来伯で交渉開始?

23日に安倍総理と会談したボウソナロ大統領(foto Jose Dias/PR)

 ボウソナロ大統領は日本時間21日午後に東京に到着し、22日の天皇陛下の「即位の礼」に参列した。23日付エスタード紙電子版によれば、23日に安倍晋三総理大臣と15分間ほど会談したあと、ボウソナロ大統領は「日本メルコスールEPA交渉に関して、さらに一歩を踏みだした」と記者団に語った。

 今回安倍・ボウソナロ会談は3回目、時間にして15分ほどだった。ボウソナロ大統領は「素晴らしい会談だった」と総括し、記者から「日本メルコスールEPA交渉は来月、交渉開始することになるか?」と問われ、「疑問の余地はない」と強調した。安倍総理は、即位の礼に出席した各国代表者50人と次々に会談したので時間は短かった。
 アジア太平洋経済協力会議(APEC)が11月16、17日にチリで開催されるため、その前後に安倍総理はブラジルを訪れる可能性があると以前から噂されていた。
 大統領いわく、安倍首相はブラジルのOCDE加盟に関しても支援する意向があると語ったという。「彼はブラジル加盟に好意的だと言った。だが手続きには2、3年かかるだろう。イスラエルや他の国々、重鎮的な存在からの支援を受けている。すべてが成功への道筋を示している」と自信の程を見せた。
 オ・グローボ紙23日付電子版は「ボウソナロ大統領は安倍総理と、アマゾンにおける貴金属採掘について議論した」と報じた。具体的な資源名はニオブとグラフェン。ニオブはコンデンサー陽極に適した素材として知られ、グラフェンも軽い上に薄くて強靱な素材として知られる。
 同紙によれば、ボウソナロ大統領は、外国人学生の滞在を3年間可能にして、その後も日本で就労できるビザを提案し、「安倍総理は検討すると答えた」と伝えた。
 日本では、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領とも首脳会談を行った。23日には三井、トヨタ、ホンダといった大手企業の代表との会合にも出席し、日本のブラジル人コミュニティの声も聞いた。

日本国代表者と会談するボウソナロ大統領(foto Jose Dias/PR)

 日本の後は、中国に24日から26日、アラブ首長国連邦に26日から28日、サウジアラビアに28日から30日まで滞在して首脳会談を繰り返す。
 中国では、サンパウロ州工業連盟のパウロ・スカッフィ会長がお膳立てした中伯の大手企業代表との夕食会や、国家輸出振興庁が準備した会合にも出席し、25日に習近平国家主席と会談する。テレーザ・クリスチーナ農相は一足先に中国入りして水面下で農産物交渉をしている模様。
 昨年の選挙時から共産党(左派)嫌い発言を繰り返してきたボウソナロ大統領は、ここへ来て思想信条よりも経済的利益を優先する現実的な方向性を見せており、2度目の社会保障改革承認という手土産を下げてきた成果が、今回の習近平会談で問われる。
 中東二国とは、イスラエルのブラジル大使館をエルサレムに移転すると発言して以来、大きく冷え込んでいた。
 日本以外の国々との交渉は、今までの思想信条的な発言の落とし前をつけ、それを外交的にどう取りつくろい、投資をつなげられるかが問われている。

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