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アカデミー賞受賞作で風刺ジョーク溢れる 「パラサイト」発言のゲデス経済相を攻撃

ツイッターに上がった、ゲデス経済相を皮肉った「パラサイト」の映画ポスター

 9日に行われたアカデミー賞授賞式で、韓国映画「パラサイト 半地下の家族」が、英語以外の作品としては初の作品賞を受賞する、史上初の快挙を成し遂げたが、ブラジルでも「パラサイト」が別の意味で盛り上がり、ネット内が冗談で溢れる事態が生じている。

 ネット内の冗談で標的となっているのは、パウロ・ゲデス経済相だ。同経済相は、2日前の7日にリオ市で行われたイベントで、「公務員はパラサイト(寄生虫)」との発言を行い、物議を醸したばかりだったからだ。

 これは、ゲデス氏が行うことを希望している行政改革で、公務員が対策の焦点となっていることから出た発言だった。同経済相は、公務員は「インフレ50%以上の給与調整や雇用保障、手厚い年金制度を受けている。彼らは寄生虫みたいなもので、いくら税金を集めても公務員制度で食い尽くされ、国民にうまく金が回らない」といおうとしていたという。

 だが、この発言が、公務員団体からの反発を招いた上、行政改革に賛成する政党の議員などからも、「いかがなものか」と不快感を示す動きが起きている。

 その矢先の「パラサイト」のオスカー受賞であったがために、ネット上が盛り上がった。

 ツイッターで上がった例を挙げてみると、「この映画の勝利でキャピタリズムは終りだ」「パラサイトはお前だ、ゲデス」「ブラジルの寄生虫は政治を巣食っている。ねえ、ゲデス?」「パウロ・ゲデス版の映画『パラサイト』があるとすれば、喜ぶのはコパカバーナで富豪の生活を満喫する30万人の人々だ」「プレゼンターのジェーン・フォンダが『パラサイト』の受賞を宣言したとき、パウロ・ゲデスが壇上にあがるのかと思ったよ」「(ドキュメンタリー部門でノミネートされた)ペトラ・コスタは受賞できなかったのに、ゲデスは4部門も受賞した」など。

 映画「パラサイト」は、韓国で貧しい暮らしを強いられている一家の長男が、アメリカ帰りの富豪の家に家庭教師で出入りすることになったのをきっかけに、家族の一人ひとりが自分の正体を偽って富豪一家に雇われていくうちに起こる奇妙な出来事を描いた作品で、韓国内で起こる格差社会を象徴した映画として、世界的に話題となった。

 一方、ゲデス経済相は、落ち込んでいたブラジル経済を立て直していると評価する声がある一方、ボウソナロ極右政権で、金持ち優遇の格差社会を推し進める存在として批判する声も少なくない。同氏の推進する新自由主義経済も、格差社会を生み出しやすい側面がある。昨年後半の南米で相次いだ民衆動乱も、新自由主義経済を導入していた国が、続々と反発を受けたものだった。(10日付フォーリャ紙ブログサイトより)

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