ホーム | コラム | 特別寄稿 | 新型コロナウイルスに気をつけよう!=岡本洋幸 (在ブラジル日本国大使館 参事官兼医務官 ICD)、平山謙二(長崎大学熱帯研究所所長)、三浦左千夫(長崎大学客員教授)

新型コロナウイルスに気をつけよう!=岡本洋幸 (在ブラジル日本国大使館 参事官兼医務官 ICD)、平山謙二(長崎大学熱帯研究所所長)、三浦左千夫(長崎大学客員教授)

 新型コロナウイルスに関する警告を、ブラジリアの日本国大使館の岡本洋幸医務官らが連名で送ってきた。ブラジルではまだ発病者はいない。だが、来週から始まるカーニバルには大量の外国人観光客が押し寄せる。それに混ざって感染者がやってくる可能性が指摘されている。しかもブラジルはカーニバル後から徐々に冬の時期になる。アジアでは3月以降に沈静化したとしても、季節が逆の南米ではそれから感染時期に入るので注意が必要というもの。カーニバル休暇を利用して日本に一時帰国する人も要注意とのこと。(編集部)

アメリカ疾病予防管理センター(CDC)アトランタ本部(James Gathany, Centers for Disease Control and Prevention/Public domain)

 2019年に新型コロナウイルス(2019-nCoV)が発生しました。
 このウイルスは,SARS―CoV(重症急性呼吸器症候群コロナウィルス)やMERS―CoV(中東呼吸器症候群コロナウィルス)の仲間です。致命率はSARS(9・6%)、MERS(34・4%)と比較して、約2%程度(2020年2月時点)と低いです。発熱、咳、息切れなどの症状が多いようです。
《1》ブラジルの流れ
 ブラジル国内では現在、46の指定病院があり、この各病院は各州の中央衛生研究所で(LACEN)と連携し、H1N1インフルエンザ等の検査をして陰性の場合は、オズワルドクルズ財団病院(リオ)、アドルフォ・ルッツ(サンパウロ)、エバンドロ・シャーガス(パラー)の3機関のどこかで、メタゲノム解析を行い新型コロナウイルスかどうか調査します。
《2》今、対応出来ること
 WHO(世界保健機関)は1月30日、新型コロナウイルス(2019-nCoV)関連肺炎の集団発生が、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」に該当すると宣言しました。ブラジルでも2月3日にレベル3の公衆衛生上の緊急事態宣言が出されました。
 これで①武漢のブラジル人の緊急輸送、②医療専門家の雇用、③医療機材の購入などの予算措置が可能になるそうです。2月9日にブラジル政府は、空軍機で武漢のブラジル国民を救出しました(検疫のためブラジルで18日間要滞在)。
《3》対処法
 アメリカ疾病予防管理センター(CDC)によれば、過去14日間に中国に滞在し、発熱、咳、呼吸困難の症状のある場合は、他人との接触を避け、咳やくしゃみをする時は、口や鼻をティッシュまたは袖で覆い、石けんか水で手を洗うことを勧めています。
 このウイルスは、アルコールで失活しやすいが、変異しやすいことでも知られています。
 また、CDCは今の時期が、米国でのインフルエンザや呼吸器疾患での季節であり、予防接種を受けることを勧めています。

《4》注意点
 2月末にはカーニバルが行われる。その時期には世界各国から観光客が来るので注意が必要です。また、日本に旅行される方も多いと思われますが、現在日本でもコロナウイルスの患者が発生しているので、気をつけて欲しい。特に高齢者や糖尿病、免疫不全の病気の方は重症化しやすく、武漢での重症者41例では死亡率は15%にもなっている。
 慌てず、手洗いうがいなどしっかり対応し、インフルエンザと同じように注意することがいいと思います。
 なおこの見解は、個人の見解であり、所属する団体の見解ではありません。
(参考 CDC:https://wwwnc.cdc.gov/travel/notices/alert/novel-coronavirus-china https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-nCoV/summary.html

image_print

こちらの記事もどうぞ