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《ブラジル》政権発足後初の“鍋たたき抗議”=罷免の請願書も地方議員が提出

 17日午後8時半から同10時20分頃にかけて、サンパウロ市、リオ市、ベロ・オリゾンテ市、ブラジリアなどで、パネラッソ(ベランダで鍋を叩く政権への抗議行動)が発生。窓からは「ボルソナロ出て行け!」や「ミリシア(民兵)の頭領出て行け!」などの叫び声も飛んだと19日付現地各紙が報じた。
 2月末に国内初の新型コロナウイルスの感染者が確認されてから、感染者数は日を追うごとに増えていたが、大統領は危機意識が薄く、自らも感染の疑いが晴れていないのに、15日には自分を支持するデモ隊の前ではしゃぎ、保健省が国民に呼びかけたのと逆行する行動をとった。
 18日にはようやく、非常事態宣言を承認するように議会に要請する意向を表明し、コロナ災禍への態度を変えたが、国民の命を軽視するかのような態度に、一部の国民から怒りの声が湧き上がっている。
 また、17日には大統領罷免を求める初の請願書が下院に提出された。請願書を出したのはブラジリア連邦直轄区(DF)選出議員のレアンドロ・グラス氏(Rede)だ。請願書には、「議会、裁判所を批判するデモを擁護したこと。ジャーナリストを公の場で売女呼ばわりしたこと。『18年選挙は1回目投票で過半数を取っていたのに、違反行為があって2回目の投票をせざるを得なかった』と発言したことが、大統領の職責放棄にあたる」と記されている。

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