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《ブラジル》コロナで孤立が深まるボウソナロ=反隔離運動も車両デモ行進も不発=マンデッタからも猛反発受け=不名誉なツイッター削除処分まで

ブラジリアを散歩するボウソナロ大統領(29日、twitter)

 【既報関連】ボウソナロ大統領が推進しようとしていた、各州が行っている、新型コロナウイルスに伴う外出自粛令(クアレンテーナ)をやめさせようとする運動「ブラジルは止まれない」は裁判所命令で止められ、車両デモ行進(カレアッタ)も不発。大統領自身もルイス・エンリケ・マンデッタ保健相に諭され、ツイッター社が隔離に反対する大統領のツイートを強制削除するなど、孤立する事態が起きている。28〜30日付現地紙、サイトが報じている。  
 
 先週後半、ボウソナロ大統領は大統領府通信局(SECOM)などをはじめとするネット上のアカウントを使い、大規模な「ブラジルは止まれない」運動を展開。全国的な規模での車両デモ行進も呼びかけた。  
 だが、リオ連邦地裁のラウラ・バストス・カルヴァーリョ判事は、連邦検察庁の訴えを受け、28日に「ブラジルは止まれない」運動を差し止める命令を下した。同判事は、「保健省の判断に従い、ネットや広告、放送メディアを使ったいかなるキャンペーンもやめるべき」とし、守られない場合は10万レアルの罰金を科すとした。  
 また、27日から29日にかけて全国で行われたカレアッタも散々だった。裁判所がカレアッタを禁止する判断を下したリオ市やパラー州ベレンでは、実際に逮捕者まで出た。さらに、多くの州で、カレアッタに参加した車が道行く人からの罵声を浴び、近隣住民からの鍋叩き(パネラッソ)の抗議にあった。サンタカタリーナ州に至っては車体に馬糞まで投げられるほど、反感を買った。また、カレアッタに参加した車に、持ち主の裕福さを示すような高級車が目立っていたことも報じられている。  
 また、マンデッタ保健相も28日に、「コロナウイルスを軽く見ないよう」、ボウソナロ大統領に直訴した。この会合でマンデッタ氏は大統領に対し、「最悪のシナリオの場合、陸軍のトラックが路上に溢れる死体を回収する作業をしなくてはならなくなるが、その用意は出来ているのか」と強い口調で大統領に問いかけ、外出自粛や隔離は不可欠だと強調した。  
 だが、翌29日、ボウソナロ大統領は警備員らを伴ってブラジリアの商店街に出向き、道行く支持者に対しなおも、「職場に戻るように」と外出自粛令に背くことを煽る行為を行った上、自分の言動はG20のプロトコルに従ったものだとまで語った。これらの行動の後、労働者党(PT)をはじめとした国内の左翼9政党と二つの活動団体が連名で大統領の言動を批判する声明を出した。 
 また、マンデッタ保健相も、「科学的な根拠のあることでない場合は、大統領発言であっても従わない」と言い切った。 
 さらに、29日夜、ボウソナロ大統領が行った二つのツイートがツイッター社によって「規約違反」として削除される事態が起きた。同社が大統領投稿を強制削除するのは世界初。29日の散策中に、コロナウイルス治療薬としてクロロキン使用を勧め、隔離政策に反する発言を行ったりしたことが国民を危険にさらすと判断された故だ。  
 こうした一連の出来事は既に、アルゼンチンやフランス、ドイツなどで批判的に報道されている。

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