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《ブラジル》コロナ禍=特効薬と偽ってSNS拡散=フラヴィオ上議は偽写真まで

 【既報関連】新型コロナウイルスによる感染症(Covid-19)にヒドロキシクロロキンという薬が効くというニュースが流れ、ブラジルでも処方箋さえない庶民が薬局を駆け回る事態が生じたが、フラヴィオ・ボウソナロ上議が偽造写真を使って同薬の有効性をアピールしようとしたサイトの写真を流していたと30日付ブラジル国内紙が報じた。
 この薬は免疫調整作用や抗炎症作用を持ち、マラリアの他、全身性エリテマトーデスなどの免疫障害性の難病の治療に使われる。だが、ボウソナロ大統領が有効性を調べるよう国内の研究所に指示を出した事や、ボウソナロ氏やトランプ米大統領が同薬の効果を信じ、コロナ禍は早期に解決などと発言した事で、買い占め騒ぎなどが起きた。
 ブラジルでは、有効性の調査を命じたとの情報が流れるや、同薬を買いあさる人が出現。同薬を使って治療を行っている人達が治療継続の危機に直面する可能性が生じた。
 だが、21、25日付現地サイトなどは、保健省関係者や専門家が、難病患者の治療継続のために買い占めた薬を薬局に返すよう勧告。コロナ感染症に使う場合は本当に重症の患者に極短期間のみ使うべきで、副作用もある事、医師の指導が必要な事も報じている。
 また、30日付ブラジル国内紙は、同薬の有効性を説いた研究者が初期調査段階で有効と発表した事や、バイア州の最初の犠牲者が亡くなる直前の5日間、同薬を服用していた事などを報じた。
 また、同紙は、ボウソナロ大統領が同薬の有効性を擁護した後、父親の説を支援しようとした長男フラヴィオ上議が、別の病気で入院中だった人の写真を使い、「この薬で治った」とアピールするメッセージを自分のインスタグラムで流していたと報じた。問題の写真は、昨年半ばに肺気腫で集中治療室に入院していたが、現在はコロナ感染を怖れ、自宅で隔離中の男性のものだ。
 ヒドロキシクロロキンがコロナ感染症患者に効いたという報告は確かにあるが、特効薬だと言うには不十分と専門家は警告。フラヴィオ氏は、自分が引用したサイトが問題の写真を誤用として削除した事を知り、「大切なのは同薬がコロナ感染症に有効だという事。サイトは男性の写真をジェネリック薬の写真と取り換えたが、同薬は有効との主張は変えていない。同件はこれで終わり」との声明を出した。
 問題のサイトは、訪米団参加後、コロナ感染症を発症したフェリッペ・マルティンス大統領府国際問題特別補佐官らが運営している。

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