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《ブラジル》一時解雇、時短労働の暫定令へ=大量解雇回避が目的=民間労働者2500万人が対象

パウロ・ゲデス経済相(Wilson Dias/Ag. Brasil)

 【既報関連】ブラジル連邦政府は1日、コロナウイルスショックによる労働市場への影響を緩和するため、時短労働・給与削減措置、最大2カ月間の雇用契約停止(一時解雇)措置を含む雇用維持のための緊急計画を提示。近日中に同計画実施のための暫定令(MP)を発令すると発表した。1、2日付現地各ニュースサイトが報じている。

 この緊急計画は、コロナショックによる大量解雇を避けることが目的で、経済省スタッフがまとめた諸策の詳細は、1日に経済省のブルーノ・ビアンコ社会保障労働特別局長が発表した。
 MPは発表と同時に発効するが、120日以内に議会で承認される必要がある。ただし、連邦議会は1日、コロナショック関連のMPは、両院合同委員会を経ずに直接本会議にかけ、最大16日で審議を終了すると官報に掲載した。
 計画には時短労働・給与削減措置や一時解雇措置を受けた労働者への補償が盛り込まれたが、議会審議の過程で変更が加わる可能性もある。また、この計画は家政婦などにも適用される。
 【一時解雇】解雇期間は最大60日で、雇用主と従業員の間で書面による合意が必要。また、この提案は2日前までに従業員に知らされなくてはならない。
 年間売上が480万レアル未満の企業は、給与を払うことなく、従業員を全員一時解雇出来る。
 この場合、政府は一時解雇された労働者に対して、失業保険を全額(1045~1813・03レアル)支払う。給与が3135レアル未満、または1万2202・12レアル以上の労働者に対しては企業側が個別に一時解雇を提案できるが、給与が3135レアル以上、1万2202・12レアル未満の従業員には団体交渉が必要だ。
 年間売上が480万レアル以上の企業は、一時解雇中も給与の30%を支払う必要があり、政府は失業保険を70%支払う。
 給与以外の福利厚生を受ける権利は一時解雇中も保たれる。また、会社から遠隔勤務を義務付けられることもなく、失業保険受給申請をする必要もない。政府は、MPに基づく一時解雇が通知されると共に、自動的に労働者の口座に入金する。
 一時解雇終了後、企業側は、一時解雇期間の倍の期間は雇用し続けなくてはいけない。2カ月間解雇されていた労働者の場合は、最低4カ月間の雇用を保障される。
 【時短労働と給与削減】時短労働・給与削減措置の期間は最大3カ月で、雇用主と従業員の間での書面による合意が必要だ。提案は少なくとも2日前に従業員に通知されなくてはならない。
 給与と勤務時間の削減幅が25%未満の時は、政府からの補償はない。
 削減幅が25%以上50%未満の場合、政府は従業員が解雇された場合に受給し得る失業保険額の25%を支払う。
 削減幅が50%以上70%未満の場合は失業保険の50%、削減幅が70%以上の場合は失業保険の70%を政府が支払う。
 時短労働・給与削減の場合も、企業は給与削減措置を行っていた期間の2倍は、労働者を雇用し続けなくてはならない。
 緊急計画に関連するMPの対象はブラジル国内全ての企業だ。政府は最大2500万人の民間企業従業員が影響を受けると見ている。

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