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《ブラジル》「経済活動の再開認めよ!」=大統領が企業代表者従え威嚇行進?=最高裁長官をアポなし訪問

最高裁まで歩く大統領と企業家たち(Marcos Corrêa/PR)

 ボウソナロ大統領は7日、国内を代表する15社の経営者たちと共に最高裁を突然訪れ、新型コロナウイルス対策で州や市が行っている隔離政策を終わらせるよう、ジアス・トフォリ長官に迫り、物議を醸した。7、8日付現地紙、サイトが報じている。

 ボウソナロ大統領は7日、プラナウト宮で、パウロ・ゲデス経済相や15人の工業関係のロビイストたちと、コロナウイルスの反隔離政策反対のための会議を行った。参加したのは、ブラジル機械装置工業会(Abimaq)や全国セメント産業組合(SNIC)など、工業部門の協会のロビイストたちだった。
 ボウソナロ氏の言葉によると、これらの参加者たちの関連する業種だけで、国内総生産(GDP)の45%を占めるという。
 会議後、大統領一行は行進をするように三権広場を横切り、最高裁まで隊をなして歩いて行くという行為に出た。これは最高裁への挑発行為と捉えられ、マスコミからの強い批判を浴びた。この際は、大統領はじめ、ほとんどがマスクを着用していた。
 最高裁にたどり着いた一行は、ジアス・トフォリ長官を訪れ、約50分間の会議を行った。
 この会議は面会予約(アポイントメント=アポ)されていたものではなく、大統領らの行為は他の判事たちの批判も買った。
 ボウソナロ大統領は、ロビイストたちから聞いた、隔離政策後の打撃などのデータなどを使い、商業活動の再開を申しいれた。
 だが、トフォリ長官は、隔離政策は世界保健機関(WHO)から勧められたものであることなどを大統領に説明。経済再開の必要性は認めながらも、「経済活動を再開させたいのなら、国と州や市の共同での委員会を作って、隔離緩和計画を作成するべき」として、州や市の意向を尊重するよう訴えた。

 コロナウイルスを巡る対策に関しては、アレッシャンドレ・デ・モラエス判事が4月8日に「隔離政策を決めるのは州や市」という判断を下している。この判断は大法廷でも同月15日に追認されている。
 会議後、大統領は憮然とした表情で、「商業や工業は集中治療室(ICU、ポ語UTI)に置かれている」と語り、「だが、そのあとは墓場だ」と吐き捨てた。
 この前日には、ブラジルでの1日のコロナ感染者は1万人を超し、死者が8500人を超えたことが明らかになっていた。また、サンタカタリーナ州では、大統領支持派のカルロス・モイゼス知事が商業活動を再開させた後に、感染者、死者が急増中だ。
 7日夜行われた、毎週恒例のネットの生放送でも、大統領は商業活動再開を訴えたが、この際、大統領は600レアルの緊急支援金受給者を「うるさい少数派」と呼び、またも物議を醸した。

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