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《ブラジル》8日コロナ死者751人で週末1万人超え=サンパウロ州自粛令月末まで延長

医療の最前線では一人でも多くの命を救うための取り組みが続いている(参考画像・Marcelo Seabra/Ag. Para)

 【既報関連】7日、新型コロナ感染者が前日比9888人増の13万5106人、死者も610人増の9146人となった。8日午後4時現在の州保健局の集計での感染者は14万1088人、死者は9637人となったと7、8日付現地各紙、サイトが報じた。8日午後7時の保健省公式発表では、24時間の死者は初めての700人台、751人を記録し、計9897人となり、週末に1万人超えすることが確実になった。
 7日付保健省公式発表の感染者13万5106人の内、7万610人は治療中で、5万5350人が回復、残る9146人が死亡した。死因を調査中の死者も1782人いる。
 感染者、死者が最も多いのはサンパウロ州(感染者3万9928人、死者3206人)で、以下、リオ(感染者1万4156人、死者1394人)、セアラー(感染者1万3888人、死者903人)と続く。
 感染拡大を防ぐため、各州、各市は3月下旬から外出自粛令を出したり、基幹サービス以外の営業停止令を出したりしているが、今週からは、そうした社会隔離政策を一層厳しくした、ロックダウン(都市封鎖)が取られ始めた。
 5日のマラニョン州サンルイス都市圏4市、7日のパラー州ベレン都市圏と他地域の計10市に続き、8日にはセアラー州フォルタレーザ市が正式にロックダウン状態に入った。
 トータルの感染者数、死者数では相変わらず、サンパウロ州が1位、リオ州が2位だが、6日から7日にかけての24時間では、リオ州の死者数(189人)が初めて、サンパウロ州の死者数(161人)を上回った。
 そんな中、リオ州ニテロイ市は、11日からロックダウンに入ることを7日の市議会で承認した。州都のリオ市も7日から、外出自粛令の効果が薄く、最も人ごみの発生している西部のカンポグランデ地区限定のロックダウンを開始した。
 リオ州としてのロックダウン採用に関しては、州検察局がウィルソン・ヴィッツェル知事に、「州政府の意向を表明するように」との要請を出していた。州検察局は7日に返答書簡を受け取ったが、ロックダウン採用時の詳細について書き記したのみで、実施日時などが明記されていなかったため、8日に裁判所に採用可否の判断を仰いだ。


 サンパウロ市はロックダウンこそ行っていないが、11日から市内全域で車両乗り入れ規制を強めると7日に発表。8日には官報に記載された。これまでは1週間に1回、地域と時間限定で車が使えないだけだったが、今回の対象は市内全域で、2日に1回の割合で自分の車が使えなくなる。
 ブルーノ・コーヴァス市長は発表の際、「ロックダウン宣言をさけるため」と語っており、その可能性も視野に入っていることを伺わせた。
 3月20日に24日からの外出自粛令を出し、期限も2回延長していたサンパウロ州のジョアン・ドリア知事は8日昼過ぎ、5月31日まで外出自粛令を延長すると発表した。
 同知事は会見の場で、「本当は異なる発表をしたかったが、州内の感染拡大は収まっていない。外出自粛令を延長せざるを得ない。今、隔離政策を緩和すれば、何千人もの命、州内の医療システム、その後の経済回復が危険にさらされる」と語った。

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