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新型コロナ=「人口比ではまだ低い」とブラジル政府=感染拡大ペースは世界最大

ブラジル北部のアマゾナス州マナウス市では、埋葬のスペースも足りなくなっている(Fernando Crispim/Amazonia Real)

 【既報関連】14日午後7時すぎ、ブラジル保健省は、新型コロナウイルスの国内感染者数は20万2918人、死者の数は1万3993人となったと発表した。
 感染者は前日比1万3944人増で、1日の記録としては最大だった。死者数は前日比844人増だ。感染者20万2918人の内、10万9446人が治療中で、7万9479人は回復した。なお、「死因調査中」も2千人いる。
 保健省健康監視局局長代行のエドゥアルド・マカリオ氏は14日の会見で、これまでに19万9768人の医療従事者がコロナウイルス感染の疑いありとされ、その内3万1790人の感染が確認された他、11万4301人が検査結果待ち、5万3677人が感染していないと確認されたことを明かにした。
 サンパウロ総合大学(USP)医学部所属の物理学者、ドミンゴス・アウヴェス氏は、11日の時点で、「国内の感染者の総数は230万人」とのレポートを提出した医師、科学者たちの1人だ。同じ日の保健省発表では感染者は16万8300人となっているから、レポートで推定される実数と約13・7倍の開きがある。
 同氏は、「コロナウイルスに感染していながら無症状の人が多数おり、周りも本人も気づかずに生活して、感染を拡げている」と語る。
 ドミンゴス氏は、「肺炎、SARSなど別の死因として処理されてしまう」、または「生前にコロナ検査ができず、亡くなった後に判明する」などの理由から、正確な死者数も出ていないとしている。
 USP医学部のパウロ・ロトゥフォ教授は、「コロナ死の実数を知るには、今年の死者数を平年と比較すること。年ごとの死亡率の変動はプラス、マイナス1~2%なのに、今年のサンパウロ市内の死者は平年比で28%増えている。増えた分はほぼコロナと見て差し支えない」と語る。


 13日時点での人口100万人当たりのコロナ死亡率を比較すると、ブラジルは62・6人で、コロナ死亡者数上位10カ国の中で最も低い。ブラジル保健省は、「ブラジルは人口が多い。実数だけで比較されるのは不公平」と、100万人当たりの死亡率を頻繁に出している。
 ペルナンブッコ連邦大学のダウソン・フィゲイレド氏は、「4月15日から5月2日までの間での、ブラジルのコロナ死亡率の上昇率は328・6%で、2位の英国イングランド地方(126・3%)以下を引き離して圧倒的に高い」と警告している。
 ブラジルの場合、人口100万人当たりのコロナ死亡率はまだ60人台で、先にピークを迎えたスペイン(581・3人)、イタリア(522・8人)、フランス(409・4人)より低いが、上昇率は世界一高い。
 別の専門家たちからは、「高齢者人口が高い国ほどコロナ死亡率が高く出るため、死亡率だけでコロナ政策を評価することは危険」や、「ブラジルは州ごとの傾向が全く違うため、一言で『ブラジルは~』と評価するのも適切ではない」などの意見も出ている。(14日付アジェンシア・ブラジルサイト、15日付G1サイトより)

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