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《ブラジル》スペインぬきコロナ死者数世界5位に=失業激増や所得減で精神病も

ショッピングセンター再開で出来た長蛇の列(27日、ブラジリア、Marcello Casal Jr./Agência Brasil)

 【既報関連】新型コロナウイルスの感染拡大が続き、28日夜の保健省発表での感染者は前日比2万6417人増えて43万8238人に、死者も1156人増えて2万6754人になったと、28、29日付現地紙、サイトが報じた。ブラジリア時間で29日夕方現在で2万7276人となったため、スペインを抜いて死者数は世界5位になった。4位のフランスは感染拡大が下降段階にあるため、順位が入れ替わるのも時間の問題と見られている。
 ブラジルでは30日で初の感染者確認から95日となる。軽症者や無症状者への検査は徹底していないのに、感染者数も死者数も増える一方。感染拡大が終息する様子が見えないのに、外出自粛を緩和する州や市が出ている事は、専門家が懸念するところだ。
 特に注目されているのは、感染拡大初期は抑制出来ていたが、4月13日にショッピングセンターなどを再開して感染が再拡大しているサンタカタリーナ州だ。再開前日の同州の感染者数は768人、死者数は24人だったが、5月28日の感染者は8千人、死者は131人に増えている。感染急増には州西部の食肉加工工場での集団感染なども影響。イタジャイ市では集中治療室が満杯になっている。
 感染拡大が続いて先行き不安が増す中で、医療崩壊や感染継続への懸念のほか、失業者増加や所得減少、うつ病や不安の増加などの影響も出てきている。
 失業者増加は、正規雇用者が3~4月だけで100万人以上減った事でも明らかだ。地理統計院が28日に発表した2~4月の失業率も、19年11月~今年1月より1・3%ポイント増の12・6%に上昇した。就業者数は前期比で約500万人減り、8920万人。直近3カ月間の求職者は89万8千人増えたが、求人は激減。働かず、求職もやめた人は7090万人に、失業者は1280万人に増えた。

 失業者増加は、時短・減給や一時帰休という政府の救済策を受け入れた労働者の増加と共に、所得減少を招いている。
 オズワルド・クルス財団とミナス連邦大学、サンパウロ州立カンピーナス大学が4月24日~5月8日に行った調査によると、回答者4万4062人中、60%が所得が減ったと答えた。減少は「少し」が30・2%、「とても」が25%で、「所得がなくなった」も6・9%いた。「変わらない」は36・4%で、「所得が増えた」も1・5%いた。通常通り勤務は19・8%で、在宅勤務25・1%、有給休暇中4・5%、失業3%、以前から働いていなかった26%となっており、感染拡大後に働き始めた人も1%いた。
 また、男性の31%、女性の38・2%は喫煙量が増え、男性の18・4%、女性の17・7%は酒類の量が増えたという。18~29歳の人の過半数はうつ状態に陥り、約70%が不安を感じている他、運動をしなくなったなどの影響も出ている。

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