《ブラジル》保健省がようやくコロナ予防キャンペーン開始=CPIに背中を押されて?

マルセロ・ケイロガ保健相が12日、新型コロナ感染症やワクチン接種に関する啓もうと予防のためのキャンペーンを開始すると宣言。それと同時に、感染症専門医のルアナ・アラウージョ氏をコロナ対策特別局長に任命する事も発表したと同日付アジェンシア・ブラジルが報じた。
ケイロガ氏は、マスク着用などの感染予防策をより積極的にアピールする意向である事を明言。他の省庁と協力して「科学的な根拠のあるメッセージ」を発信していく姿勢も明確にした。
現政権は、大統領自らがマスクの着用や社会的な距離の確保といった、世界中で採用されている対策を嫌い、マスクも着けずに人混みを作るような行動を行ったりして、国内外から批判を浴びている。
ケイロガ氏は上院のコロナ禍議会調査委員会(CPI)で喚問された際、「大統領からは必要な決断を下すのに足りるだけの権限を与えられている」「マスク着用や社会的な距離の確保は必要だ」といった発言を行っており、有言実行となったようだ。
キャンペーン開始のセレモニーには女性・家庭・人権相のダマレス・アルヴェス氏も出席し、子供にもマスクを着用させるよう、呼びかけた。ダマレス氏は、パンデミックを乗り越えるには「全ての人が全ての人に気を配る事が必要」とも語りかけた。
ジョアン・ロマ市民相も、「パンデミックには全員で対峙しなければならない。この困難な状況を乗り切るために、積極的にワクチン接種を受けよう」と呼びかけた。
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