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《ブラジル》コロナ禍CPI「集団免疫モデルはスウェーデン」影の委員会のテラ氏が証言=重症体験経てもクロロキン執着

22日のテラ氏(Edilson Rodrigues)

 上院のコロナ禍議会調査委員会(CPI)は22日、元市民相のオズマール・テラ下議(民主運動・MDB)を召喚し、証人喚問を行った。「影の委員会」の中心人物とされるテラ氏は今回の証言で、集団免疫とクロロキンの有効性を説いたが、委員らに反論され、皮肉られる光景が見られた。22日付現地紙サイトが報じている。
 ボルソナロ政権で市民相をつとめていたテラ氏は医師で、リオ・グランデ・ド・スル州の元保健局長でもあった。だが、コロナウイルスに関しては、パンデミック指定される2020年3月頃から一貫して否定的で、「来月(20年4月)の終わりにはピークだ」「リオ・グランデ・ド・スル州でのインフルエンザの死者数(950人)にも及ばない」などの予想を行っては外れ、批判を浴びたりしていた。
 だが、その持論はボルソナロ大統領に気に入られ、20年4月にはルイス・エンリケ・マンデッタ氏の後任の保健相の候補の一人ともなった。その後も、このCPIで話題となっている「影の委員会」に、24回中11回も出席しており、最も出席数が多かったと報じられている。
 今回の証言でテラ氏は「影の委員会」の存在を否定しつつも、大統領とは「月に1回、もしくは15日に1回は会っていた」として接触を認めた。
 テラ氏はさらに「集団免疫」に関して、「60%から70%に達しないと集団免疫が効くとはいえない」としながらも、それが成功した国の例としてスウェーデンの名をあげた。

 だが、スウェーデンではこの前日の21日に、ローベン首相が内閣不信任でその座を追われたばかり。その理由にも集団免疫失敗が含まれていた。スウェーデンは死亡率が周辺諸国の中でも高く、そのコロナ対策は昨年から批判されていた。
 テラ氏はさらに、効力が証明されないにもかかわらず、ボルソナロ大統領が公式のコロナ治療薬にしようとしたクロロキンに関しても、「服用した」と発言した。テラ氏は昨年11月にコロナに感染。そのときに肺の80%が侵されるなど重症化したことが報じられている。
 このことに関し、オマール・アジス委員長が「どうやらあなたにクロロキンはあまり手助けにならなかったようですな」と質問すると、「でも私は死ななかった」とテラ氏は返した。アジス委員長はそれに対し、「でも、それでは効いたとは言い難い。あなたの命を救ったのは良い医師だ」と反論した。
 テラ氏はその後も「クアレンテーナ(外出自粛)やロックダウンが効くという科学的根拠はあるのか」などと持論を展開し続けた。だが、自身も医師であるオットー・アレンカール上議からは「あなたは死亡率と致死率の違いさえ知らない」と指摘され、タッソ・ジェレイサッチ上議からは「50万人の国民を死なせた大統領に影響を与えたあなたの責任は重い」との叱責も受けた。

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