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《ブラジル》労働裁判所が問題の黒人会長から権限剥奪=「人権擁護すべき団体に不適切」

 ブラジリアの労働裁判所は11日、連邦政府の黒人擁護団体「パルマレス財団」のセルジオ・カマルゴ会長に対し、同財団の人員の任命や採用、解雇を禁じる命令を下した。11、12日付現地紙、サイトが報じている。
 これは、労働検察局からの訴えにブラジリアの労働裁判所が応えたものだ。それによると、カマルゴ会長は職員たちに対して、いやがらせやイデオロギーによる迫害、差別行為を行っていたという。

 労働裁判所のグスタヴォ・カルヴァーリョ・シェハブ判事はカマルゴ会長に対し、財団職員の任命や契約、解雇などの権限を行使することを禁じた。守らない場合は、1日つき5千レアルの罰金が科されることとなった。
 カマルゴ会長は自ら黒人でありながら、黒人差別に反対する社会運動などを強く批判するなどして、「役職として不適切」との批判を頻繁に浴びていた。
 この命令に対し、職務代行を命じられた同財団の黒人文化促進課理事のマルコス・ペトルセッリ氏は、「何も変わることはない」「会長はセルジオだ」「何をやるかは彼に相談してから決める」とし、抗議の姿勢を見せている。

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