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特別寄稿

特別寄稿=最近、とても感動したこと=ブラジル人茶人の「日本の心」=Klecio さんの茶事に寄せてサンパウロ市在住 林まどか(宗円)

 最近非常に感動したことがある。あるブラジル茶人、クレシオさんの茶事に対する心構えにである。ロンドリーナから537キロの道を7時間かけて、車いっぱいに茶道具を積み込み、サンパウロに着き、本人が亭主を務める茶事に臨んだ。パラナ州のトレド(Toledo)の名水を抱えて。  そうして、茶事の当日、早朝茶室に現れ、手作りの和菓子、「きん ...

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特別寄稿=パラグァイーパラナ河異常渇水=期待高まる日本の浚渫計画の進展=パラグァイ在住  坂本邦雄

 ここ最近の4年間は気候変動のせいか、毎年、南米南部の物資輸送に欠く事が出来ぬ、人呼んで通称水路「パラグァイーパラナ河」の航行水位が異常な渇水状態に見舞われている。  世界有数の市場規模を誇る、ブラジル及び域外への輸送窓口である、ラプラタ河に繋がる輸送手段として、流域5カ国(ブラジル、アルゼンチン、パラグァイ、ボリビア、ウルグァ ...

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特別寄稿=太平洋戦争下の日本・沖縄県人移民の苦難―――サントス事件を中心に=ブラジル沖縄県人移民研究塾代表  宮城あきら=《3》=タブーとなって歴史の闇に

 このように理不尽この上ない退去命令によって住み慣れたサントスを追放された日本移民並びに沖縄県人移民たちは、敵性国民としての様々な困難を背負いつつ、その大半の人々が未知のサンパウロ州奥地へと分散流浪を余儀なくされたのである。  日本が戦争に敗れて無条件降伏した1945年8月15日以降しばらくして、サントスへの帰還許可が出て帰って ...

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特別寄稿=太平洋戦争下の日本・沖縄県人移民の苦難―――サントス事件を中心に=ブラジル沖縄県人移民研究塾代表  宮城あきら=《2》=産気づく人、寝込む人、流産する人まで

バルガス政権の新国家支配体制下の同化政策  ところで、1930年にクーデターによって樹立されたバルガス政権は、独裁体制を強めて1937年から強力な中央集権型の新国家体制(エスタード・ノーボ)に移行し、その下で、 〈1〉ブラジル精神と国家主義の高揚 〈2〉民族の形成と統合を理念とするナショナリズム政策の推進 〈3〉国家と国民意識の ...

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特別寄稿=偽芭蕉逗留の謎と隠れキリシタン=『おかえりモネ』にみる故郷登米市=サンパウロ州アチバイア市在住 みやぎ海外絆大使  中沢 宏一

 東日本大震災の被害者には様々なケースがありました。NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』のモネさんの場合、震災時に高校受験のため仙台におって、数日後に地元の気仙沼市に戻った18歳の女の子が、家族や幼馴染み、地元の人々と津波を直接体験しなかったことで、どうしても仲間はずれ意識から脱却出来ず、高校卒業後、島から離れることになりました ...

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特別寄稿=太平洋戦争下の日本・沖縄県人移民の苦難―――サントス事件を中心に=バルガス独裁政権と枢軸国移民迫害=ブラジル沖縄県人移民研究塾代表  宮城あきら=《1》

 ドキュメンタリー映画監督松林要樹氏の最新作『オキナワ サントス』が31日から日本で上映開始される。1943年8月に沖縄移民を中心とした日本移民6500人が「敵性移民」としてサントス港湾部から24時間以内に強制退去させられたタブー的事件を描いたドキュメンタリーだ。その事件の背景を、ブラジル沖縄県人移民研究塾の宮城あきら代表が詳し ...

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特別寄稿=美空ひばりは永遠の日本の宝=サンパウロ市在住 村上ことじ

 美空ひばりのオンライン33回忌法要と記念フィルムコンサートがあると言うので、早々と申し込んで楽しみに楽しみにしていた。  私が幼稚園の頃にはもう美空ひばりは歌の世界に入っていて、小学校、中学校、高校時代、OL時代、ずーっとひばりの歌と共に生きて来た様に思う。ブラジルに来て色々と有り、長い事ひばりの歌を聞くことも無く過ぎた。   ...

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特別寄稿=真相はさっぱり分からぬ藪の中=政界はコロナ禍ネタに攻防ショー=サンパウロ市在住 駒形 秀雄 

 世の中はコロナコロナでうっとうしい。その上お天とうさま迄そっぽを向いて寒い日が続くので、どうも気分が晴れません。  日本あたり、もう少し明るい話はないものか、とNHKテレビをつけてみますが、ここ又、天気予報と過ぎた災害の話を繰り返すばかり。これでは中々前向きな明るい雰囲気が出てきません。  それで今日は何とか気分転換でも出来な ...

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特別寄稿=自然の中で=サンパウロ市在住 醍醐麻沙夫=「小鳥の劇場」=少年時代からの吐喝喇列島への憧れ=(3)

 鹿児島と奄美大島のあいだの海上にトカラ列島という島々がうかんでいる。  中学生のころ、地図でそれらの島々を発見して、かぎりない空想と憧れを抱いた。南の海の島への憧れだけではない。なにしろ島の名前がすべて風変わりだった。  それらの名をあげると、まず宝島、小宝島からはじまって臥蛇(がじゃ)島、悪石島(あくせき)島、横当(よこあて ...

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特別寄稿=ボケ予防手段としての金融投資=じっくり楽しもうマネーゲーム=悪化する政治リスクに注目=サンパウロ市在住 元週刊 FAXニュース代表 永井 忍=(6)

 さてブラジルは今、政治面では不透明性と要注意の度合いが高まり、経済金融面では選挙戦の不安定性さを先に見ながらも楽観ムードがなお継続している。  政治面で不透明性と要注意の度合いが高まったのは、政府コロナ対策の調査に上院に設置されたCPI(議会審問委員会)がコバクシン疑惑で遂に大統領自身に調査対象を向けたことだ。  検事総長がボ ...

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