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記事一覧

(食)風景スケッチ―3―モデルと一緒に食べ放題

グルメクラブ 2005年9月16日(金)  隣りのテーブルではいずれも十代半ばとみられる、モデル嬢四人組が仲良く食事している。  顔立ち、雰囲気は四者四様だ。ギリシャの名女優メリナ・メリクーリから、赤毛のアン、クレオパトラ、そして若尾文子とグレース・ケリーを足したような顔の子まで。いかにも人種混交の国のモデルらしい。  「うーん ...

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地中海はボーダレス2

グルメクラブ 2005年9月16日(金)  胃カメラを飲んだ。  みぞおちのあたりが痛かったのである。張るような感じもあった。  ひょっとしたら、と思ってインターネットで検索すれば、胃がんの自覚症状と符合する部分もある。  三十代のがんは進行が早いらしい。気づいたときにはすでに手遅れだとか。  わたしはまだ死にたくない。かつて夭 ...

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(食)風景スケッチ2=舌はパイサンドゥ広場に

グルメクラブ 2005年9月1日(金)  サンパウロが好きだから、こんな詩を作ってみた。  オレが死んだら/サンパウロに埋葬してくれ/両足はコンデ・デ・サルゼーダス街に/「性」はネストール・ペスターナ街がいい/頭はグロリア街だ/右耳はシャネース街、左耳はマウアー広場に隠して/舌はトーマス・ゴンザーガ街/そして両目は必ずアウグスタ ...

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地中海はボーダレス1

グルメクラブ 2005年9月1日(金)  日本と中国の料理を出すレストランがあって、その店名はソウルという。  なんてことは無知や勘違いを別としてあまり例がなさそうだが、ギリシャ及びシリア料理を得意とする店が、(レバノンの首都)アンマンを名乗っていてもさほど違和感はないと思う。  なぜか。ギリシャ、シリア、レバノンを含む地中海沿 ...

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胃の底がジン×2熱くなる

グルメクラブ 2005年9月1日(金)  布団かなんかのテレビCMだったと思う、羽毛の量が通常より二倍多いことを強調していたのだろう、高見山が「ニバーイ、ニバーイ」と、不思議なイントネーションで宣伝していたのが忘れられない。  先日、国産ドイツ系のジン、ダブルWのラベルを目にしたとき、とっさにその響きを思い出した。  ダブル(W ...

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あの憧れの味が=サンパウロでも

グルメクラブ 2005年9月1日(金)  サンバに最も合う料理といえばなんだろう、やっぱりフェイジョアーダか。  リオデジャネイロのサンバチーム、ポルテラの古参メンバーが作る、それは有名だ。いつか食べたいなと思っていたら、サンパウロにいながらその夢がかなう機会に恵まれた。  バー、ピラジャーがポルテラのスリカさんに依頼、実現した ...

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〈食〉風景スケッチ1=市場にあった「駅の食堂」

グルメクラブ 2005年8月19日(金)  「さびしさは鳴る」。昨年、芥川賞を最年少十九歳で受賞した綿矢りさ『蹴りたい背中』の書き出し、その表現に感心させられた。  なるほど、わたしの身にも覚えがあるような感覚を巧くとらえた言い回しだなあと思ったからだ。  もう十年も前の話だ。  イタリア・シチリア島の西端トラパニの塩田を訪ねた ...

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サンパウロの中のフランス=後編

グルメクラブ 2005年8月19日(金)  そんな場合でもフランス人はワインを飲むのか。  今月第一週にサンパウロ市文化センターであったフランス文化週間。その期間中、ジェラール・ドパルデユー出演映画が特集上映され、うち一本『オ・クローゼット』(邦題メルシィ!人生、フランシス・ヴェベール監督)を鑑賞した。  近代的なコンドーム工場 ...

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大金星のパライーバ

グルメクラブ 2005年8月19日(金)  「ウン・ボーデ・シャマード・デゼージョ(欲望という名の雄ヤギ)」。  インターネットでパライーバ州の観光事情について調べていたら、二年前のジョルナル・ド・ブラジル紙の記事と出会った。冒頭の一文はその見出しだ。  ウン・ボンデ・シャマード・デゼージョなら分かる。米映画『欲望という名の電車 ...

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「話題」の番外編

グルメクラブ 2005年8月19日(金)  「サンパウロの中のフランス」、その前後編で残念ながら紹介することが出来なかった店が二つある。  一つはアラメダ・ロレーナ街1899に今年開業したレストラン「パリ、トキョウ」。名前が語るように、仏日の料理が同時に楽しめる。すしの後に、コック・オー・ヴァンという注文もここなら可能だ。  二 ...

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