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2005年

♪テン・ローパ・パ・ラバ?=パ洗染業者=協会50周年=日系洗濯屋の歴史=連載(4)=関連業での成功者も続々

2005年8月6日(土)  集会や日本語の禁止を強いられ、敵性国人や「第五列」(スパイ)として扱われた厳しい戦時中。しかし、後の発展につながる萌芽もこの時代には生れていた。  今でこそサンパウロ市の化粧品卸売り業の最大手と言われる「池崎商会」だが、始まりは一軒のチンツラリアだった。  社長の池崎博文(熊本)は三歳で渡伯し、両親は ...

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♪テン・ローパ・パ・ラバ?=パ洗染業者=協会50周年=日系洗濯屋の歴史=連載(3)=臣道聯盟トップも生業に

2005年8月5日(金)  「臣道聯盟の吉川さん、うちにおったのよ。一メートル七十五センチぐらいある大きな男だった。とってもいい男だったよね」。洗濯屋の草分け、山本栄一は懐かしそうに思い出す。  帝国陸軍の退役中佐だった吉川順治は、臣道聯盟の理事長だった。日本の戦勝を喧伝し、敗戦を主張した負け組要人らに暗殺テロを遂行するなど、終 ...

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アレグレ郷土への旅=連載(下)=見張りをつけて日語勉強=「負け組」だった青年たち  

2005年8月5日(金)  最盛期を迎えていたアレグレ植民地。戦争がその転機となった。日本人が集まることが禁じられ、学校は閉鎖された。「戦争中は雑誌も本も入らなかった。町にもなかなか行けませんでしたよ」、夫妻で参加した作出真(さね)さん(81)は当時を振り返る。  その一方で、子供たちは教師の家に集まり勉強を続けた。「先生の家の ...

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♪テン・ローパ・パ・ラバ?=パ洗染業者協会50周年=日系洗濯屋の歴史=連載(2)=嚆矢は笠戸丸移民か

2005年8月4日(木)  一九八二年十月、伊藤春野(86)はサンパウロ市の総領事公邸から電話を受け、いつも通りに洗濯物を取りに行った。帰ってから開いてみると、「この服はちょっと違うぞ」と気付いた。  高島屋のオーダーメイドの背広上下と白いワイシャツだった。もしかして――と思って上着の内側を見ると「浩宮徳仁親王」という刺繍が入っ ...

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アレグレ「郷土」への旅=連載(上)=「80年前」がよみがえる=準二世、二世にとっても〃古戦場〃

2005年8月4日(木)  入植八十年を迎えたアレグレ植民地。戦前に開かれ、最盛期には三百家族を数えたこの植民地には、いまも二十数家族の日系人が暮らす。五年に一度の記念式典にあたり、同地の出身者がサンパウロで作るアレグレ・ビリグイ郷土会(酒井清一会長)からも三十五人が故郷を訪ねた。わずか二日間の里帰り。その間に、アレグレの八十年 ...

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♪テン・ローパ・パ・ラバ?=パ洗染業者協会50周年=日系洗濯屋の歴史=連載(1)=「魂の垢まで落とす」

2005年8月3日(水)  「彼らは魂の垢まで落としてくれる――」。毎年行われた先亡者ミサで、武内重雄神父はそう称えるのが常だった。洗濯屋はあまりに身近な存在だったがゆえに、移住史の中の重要な側面を担った割に、陽の当たらない職業だった。双璧を誇った業界団体の一つ、サンパウロ洗染業者協会は十年前、ひっそりと活動を停止した。唯一残っ ...

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響け!ボクたちの鳴子-YOSAKOIソーラン=連載(3)=5歳児もメンバーに=ビリチーバ・ミリン=力まず楽しみながら挑戦

2005年7月23日(土)  一番前の列で「どっこいしょーどっこいしょ!」と大きな声で歌い、おかっぱの髪を揺らす鹿股ゆかりちゃん(9、三世)。  踊っているのは教室の外の小さな広場。延長コードを何本も使い、小さなラジカセを外に持ち出しての音楽。鳴子も手作りの使い古し。コロコロとあまり激しくない音がする。「前からあるから、誰が作っ ...

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響け!ボクたちの鳴子――今年3年目、YOSAKOIソーラン大会――=連載(2)=「ブラジルを表現しよう」=PLパンデイロ取り入れ

2005年7月22日(金)  巨大な冷凍庫のように冷たい体育館。子供たちは誰に何を言われるでもなくほうきを持ち出してきて掃き掃除を始めた。終わると今度は雑巾がけだ。普段学校で掃除をする習慣がないせいか不器用な体勢で雑巾を使う。ふざけあいながら濡れた雑巾で床をなでる子供たち。すっかり飽きてしまい追いかけっこをして遊ぶ男の子もいる。 ...

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響け!ボクたちの鳴子――今年3年目、YOSAKOIソーラン大会――=連載(1)=振り付け変えてもすぐ順応=平成学院=3年連続出場の子も

2005年7月21日(木)  今年で三年目を迎えるYOSAKOIソーラン大会。各地日系団体がヨサコイを「芸能」として用いることも増え、じわじわと浸透しているようだ。どこか日本らしさを感じさせる振り付けや音楽と、それを自由にアレンジできるというとっつきやすさが若者を惹きつけるのであろう。「日系社会に若者を呼び戻し活性化したい」とい ...

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半世紀のコチア青年=リオ、ミナス州に親善交流の旅=連載(6)=見えぬ糸で繋っている仲間に=記念式典への出席要請

7月15日(金)  来る九月十八日、サンパウロ市近郊のサンロッケ市にある国士舘スポーツセンターで挙行されるコチア青年移住五十周年記念式典・準備委員長の重責を担う山下治(福井県出身)は、五月下旬から六月下旬にかけて訪日し、島村宜伸農林水産大臣や宮田勇全国農業協同組合中央会(全中)会長らを訪問、記念式典への臨席を要請してきた。  島 ...

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