ホーム | ガイジン 関連記事

ガイジン 関連記事

中島宏著『クリスト・レイ』第59話

 ただ、日本人移民の場合は、文化性や言語、あるいは人種というものの隔たりが大きなものであった分、その障害物を超えるのに、それなりの時間がかかり、それなりの苦難が伴ったことは事実であろう。  もっとも、ブラジル人であるマルコスにとっては、その辺りのことは直接見えるものでもなく、その内面を感じ取ることも不可能であった。日本人の持つ特 ...

続きを読む »

中島宏著『クリスト・レイ』第58話

「しかし、それはおかしいではないか。自分はブラジル人で、ここはブラジルなんだから、決して外国人というわけではない。外国人ということであれば、ここにいる日本人移民の人たちこそみんな、ガイジンと呼ぶべきだろう」と言うと、 「いや、それでも俺たちにとって、お前はガイジンなんだ」という返事が返ってきた。  それは決して、論理的な説明では ...

続きを読む »

中島宏著『クリスト・レイ』第57話

 正式に移民としてやって来る、世界中の人々に対して同じ機会を与え、同じ保証を与えるという点においては、この国は誠に大国の度量を備えているといっていい。  ただ、まったく違った国からやって来る以上、最初の期間は彼らだけの集団の中で生活するのは当然であり問題もないのだが、しかし、それがあまりに長期化し、常識を超える範囲のものになると ...

続きを読む »

臣民――正輝、バンザイ――保久原淳次ジョージ・原作 中田みちよ・古川恵子共訳=(261)

 ジュンジあるいはジュンとよばれていたジョージはサンパウロ大学工学部に入学したばかりだった。入学の試験勉強に影響を及ぼさないよう、父親の病気が重いことをだれも彼に明かさなかった。  3人はすでに結婚していた。セーキはアパレシーダ・カンヂダ・デ・モラエスと結婚し、セルジオという息子をもうけた。ハキオは海老原スミエと結婚し、ミルナ・ ...

続きを読む »

そろそろ「日系7団体」にしては?

 毎年の新年祝賀会に始まり、昨年4月には「新天皇ご即位・新元号『令和』祝賀晩餐会」、今年2月には天皇陛下の還暦を祝ってサンパウロ市立劇場で盛大に行われた天皇陛下誕生日祝賀会など、日本との繋がり深い大事な行事は「日系5団体」が申し合わせて計画する。  この5団体は、言うまでもなくブラジル日本文化福祉協会、ブラジル日本都道府県人会連 ...

続きを読む »

臣民――正輝、バンザイ――保久原淳次ジョージ・原作 中田みちよ・古川恵子共訳=(119)

 ブラジル人やヨーロッパ系の移民が正輝や日本移民に使う「ジャポン」というよび方が、今までより政治的差別語としての意味あいを増してきた。わざと日本移民の発音をまねた「ジャポン」といういい方が皮肉、軽視、軽蔑を表していた。自分たちとはちがった人間、人種、一段下の階級に属するというほかに、ブラジルの敵という意味が含まれだしたのだ。   ...

続きを読む »

臣民――正輝、バンザイ――保久原淳次ジョージ・原作 中田みちよ・古川恵子共訳=(107)

第7章 【無料朝刊サービス登録】PDF版へのリンクに加え、毎日の新しい記事の見出しだけを、本文ページへのリンクをつけてメールで無料配信しています。メールアドレスを書き込み、「申し込み」ボタンを押すだけです。メールチェックのついでに気になる記事をクリック! 戦争と迫害  母国から遠くはなれて住む者の生活の変還、成功や物質的向上の確 ...

続きを読む »

連載小説=臣民=――正輝、バンザイ――=保久原淳次ジョージ・原作=中田みちよ・古川恵子共訳= (68)

 叔父の樽は少し前、サンカルロスに移り、町のそばに農園を借りて、野菜を栽培し朝市で売っていた。家族が増えていた。  1921年から1923年、イガパラヴァにいたとき、長女のハツエと長男ヨシアキが生まれた。1925年タバチンガでヨシオが生まれた。沖縄人らしく顔が真っ黒で、丸顔がノルデスチノ(東北部地方の人)に似ているので、「バイア ...

続きを読む »

臣民――正輝、バンザイ――保久原淳次ジョージ・原作 中田みちよ・古川恵子共訳=(57)

 正輝はたまに近所のヨーロッパ系移民の家によばれると、日本人移民のあまりにも質素で、文化度の低い家を思い、やりきれなかった。家の外観はほとんど同じだ。天井はたいていむき出しの屋根瓦、土間の床、レンガの壁の家だった。  しかし、ガイジン(当時、日系以外の者に対して使われた言葉)の家の応接間のテーブルはきちんとしていた。粗末だがテー ...

続きを読む »

独移民の町、ポメローデ

 世界最大規模のオクトーバーフェストが催されるサンタカタリーナ州ブルメナウから、車で一時間ほど離れたところに「ポメローデ」というドイツ移民の町がある。〝ブラジルで最もドイツらしい町〟との名を冠するところだ。  ブルメナウからは近いが、ポメローデ行きの路線バスは一日数本しか出ておらず、交通の便は余りよくない。途中で乗車してくる客は ...

続きを読む »