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大耳小耳

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 俳誌『朝蔭』475号が5月に刊行された。《秋びより令和となりて身を正す》(城良子)。5月は日本なら春だが、ブラジルは秋。令和の始まりを季節感で詠んでいる。《畑打って六人の子を大学に》(山本かおり)からは、高浜虚子が愛弟子の佐藤念腹の渡伯に際して贈った餞別句《畑打って俳諧国を拓くべし》を思い出す。畑仕事で6人を大学にやる苦労も、 ...

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 移民110周年記念事業、サンパウロ州サンロッケ市の「文協総合センター」(国士舘大学スポーツセンター)内の「原沢パビリオン」建設の経過は順調なよう。同実行委員長を務めた菊地義治氏によれば、「25日に、2階の床面にコンクリートを流し込み、基礎工事を終えた」とのこと。4月に起工式が執り行われ、年内に竣工の予定。7月の文協桜まつりでの ...

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 サンパウロ市のジャパン・ハウス(Av. Paulista, 52)が現在行っている『日本の47人の職人』展に県人会が協力している企画で、京都会が「日本文化の発祥地」と題した講演会(ポ語のみ)を今月30日午後4時から同館で開催する。講演者は、京都大学に県費留学したハナヤマ・ミドリさん。講演では、京都の代表的な文化を紹介し、日本の ...

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 8月18日に開催される「第10回全伯俳句大会」に向けて現在、「兼題」が応募受け付け中で、締め切りが30日に迫っている。大会委員の浜田一穴さんは「今回は10回の節目、より盛大にやりましょう。30日消印まで有効なので急いで送って!」と呼びかけている。投句料は無料。兼題は冬季一切、未発表作品で1人5句まで。送り先は「ブラジル日本文化 ...

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 あるぜんちな丸で南米に渡った日本人移民を半世紀にわたり記録したドキュメンタリー番組の「完全版」が、日本時間の26日午前0時45分から3夜連続で、NHKの衛星放送(BS1)で放送される。1968年に南米各地へと渡った移住者を取材した番組「乗船名簿AR29」が放送され、その後も移住10年目、20年目、31年目と、その暮らしを取り上 ...

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 俳誌『朝蔭』第474号が4月に刊行された。《春雷の一喝に雨上がりたる》(秋村蒼一郎)からは、昔風の「怖いオヤジ」のような自然への畏敬と敬愛が感じられる。《老いの掌に三度叩きて蚊を逃す》(杉本三千代)には、電撃ラケットをお薦め。鈍る動きを文明で補う? 《人家埋めダムも決壊秋出水》(中川千江子)は、もしかしてマリアーナの鉱滓ダム決 ...

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 サッカー南米選手権(コパ・アメリカ)の日本代表初戦、チリ戦がいよいよ来週17日(月)に迫っている。だが試合会場のモルンビースタジアム(Praca Roberto Gomes Pedrosa, 1, Morumbi)から南に約2キロメートルの辺りは犯罪多発地域(ファベーラ)があり、会場での観戦を予定している人は注意が必要。試合当 ...

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 日毎叢書企画出版の『楽書倶楽部』第48号が6月に刊行された。「田舎暮らし(6)」(山畑實嵩)を読んでいて、膝を叩いた。《そもそも日本から来た者にとって、初めの頃はこの国の電話のかけ方に戸惑ったものだが、今でもなかなか馴染めない。自分から電話をかけておきながら「ケン・タ・ファランド?(喋っているのは誰だ)」とは何事か》とはその通 ...

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 「コチア青年会報」46号を読んでいたら、今年の県連日本祭りでは出店辞退することになった経緯が、あちこちに書かれていた。総会議事録によれば、花卉部門の責任者として集荷に苦労してきた西尾雅夫氏は《体力の限界を感じているのに加え、コチア青年の経営者が減少、良い品を提供してくれる人も減り、若いものに乞食のように頼みまわり、場所をいっぱ ...

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 俳誌『蜂鳥』346号が先日届いた。《長らへて恋人の日や共白髪》(中馬淳一)は今年の12日を目前にして、最高の作品。《悪口は聞こえぬふりで実万両(みまんりょう)》(高橋紫葉)も意味深な句。実万両はヤブコウジ科の常緑低木。「万両」というたくさんのお金をイメージさせる名前で、正月用の縁起木として親しまれている。つまり、いちいち悪口に ...

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