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東西南北

2005年9月27日(火)

 PT党員四百人が、政府の経済政策と党首選挙への不満を理由に離党、自由社会党(PSOL)への入党を宣言した。主に中央統一労組(CUT)やPT左派、民主社会党などのメンバー。政治危機を引き起こした旧体制が存続することに抗議したもの。党首選挙が連記名簿制(シャッパ)で行われるので、多数派を占める主流派は党首と党執行部の面々を牛耳ることになる。
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 新興国に対する楽観ムードが投資家の間で漂い、二十三日のサンパウロ平均株価指数(Bovespa)は三一二九四ポイントを記録、今月に入って四度目の記録更新となった。今年に入って一九・四六%、過去十二カ月間で三六・四%の上昇。カントリーリスクも三五五ポイントと、九七年十月以来低い水準にまで下がった。
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 アマゾン川支流のマデイラ川で降雨不足のため水位が急低下し、ポルト・ヴェーリョ港までの大豆水上輸送に支障を来たしている。マデイラ川を生命線とするマジ水運会社は、あと二百万トンを積み残したまま、水量不足のため航行不可となった。イタコアチアラ港に待機していた船舶二隻の積荷大豆十四万トンは、出荷を取り消さざるを得なかった。待機船舶はパナマ運河用のパナマックスだった。
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 応用経済研究院の調査で、ブラジルの白人と黒人の所得差が少しずつながら縮まってきたことが判明した。四十八から五十二歳までの白人は一九九〇年に同じ年齢層の黒人より一三〇%所得が多かったが二〇〇二年には九〇%まで、二十四から二十六歳までの若者は九〇%から六二%へと差が縮まった。黒人の進学率向上や差別意識の低下がその理由とされている。

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