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「100年祭は最大の観光資源」――観光客向けに日語資料作成――SPツーリズモ=開発に力入れる=V・マリアが08年カーニバルで=テーマに取り入れ

2007年2月14日付け

 「来年の日本移民百周年は、サンパウロ市にとっても最大のイベントの一つになる」。八日にブルーツリーパウリスタホテルで記者会見したSPツーリズモ(サンパウロ市観光公社)のルイス・サーレス局長補佐官は、市側の認識をそう表現した。
 同公社は、サンパウロ市の百周年式典のメイン会場となるサンバ会場を含むアニェンビー公園全体を管理運営しており、カーニバルの共催団体の一つ。〇五年から、同ホテルやブンバ編集部と組んでサンパウロ市サンバチーム視察ツアーやワークショップを行うなど日本人向け観光資源開発に力を入れている。
 同補佐官は「来年のサンパウロ市カーニバルでは、サンバチームのヴィラ・マリアが日本移民百周年をテーマとすることが予約されています」と明らかにした。「そのほか、エスペシャルのカテゴリー以外でも、同じテーマを採用するところはでてくるだろう」との見通しも語った。
 九八年には大御所のバイバイが九十周年をテーマに異国情緒ゆたかなデザインの絢爛豪華なパレードを実現し、見事優勝したのは記憶に新しい。サンパウロ市北部のプラッサ・ジャポンを住所とするヴィラ・マリアだけに、今回も力の入ったパレードが期待できそうだ。
 補佐官は、年間を通して行われる百年祭の各種イベントがサンパウロ市にとっての重要な観光資源との考えを説明。百年祭により来伯日本人客が増えることを見込んで、すでに作成ずみの日本語地図や冊子などの観光案内資料を紹介した。一部は同公社サイト(www.spturis.com/spcapacitacao/pdf/Japanese.pdf)からもダウンロードできる。
 〇五年の来聖外国人観光客の統計によれば、一位は断トツでアメリカ人五十五万人、二位はアルゼンチン人二十五万人、三位はドイツ人の十八万人、続いてイタリア人十六万七千人、フランス人十六万六千人、ポルトガル人十三万五千人など。日本人はずっと下がった十三位で四万九千人。
 アジア地域からは約十一万人で、日本はその半分近くを占める。二位は韓国人の二万一千人、三位は中国で一万三千人。
 同席した同公社旅行コーディネーターのルシアーナ・カントさんも「日本からの観光客をもっと増やしたい。ただサンパウロ市の場合は、観光よりも商用で訪れるビジネスマンが多い。空き時間などにもっと観光してほしい」と観光資料を作った動機を説明した。
 同ホテルのセールス・コーディネーターのアンジェラ・バチスタさんからも、今週末のカーニバル特別企画の説明と、古き良き時代のカーニバルを追体験するような仮面舞踏会(年末予定)などの紹介があった。「一年を通してサンバが楽しめるような企画にし、もっとブラジル文化に親しんでもらいたい」との主旨を説明した。

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