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東西南北

ニッケイ新聞 2009年12月11日付け

 サッカー選手の契約更新などが始まり、ブラジル選手権最終節でハットトリック(1試合で3得点を挙げること)を達成したサンパウロFCのワシントンが、1年残留と決まった。報酬はやや減額というが、年間32得点、内10点は終盤の12試合で決めた事が心象を良くした様だ。一方、来年のW杯出場チーム監督の年俸調査で、ブラジルのドゥンガとアルゼンチンのマラドーナは、200万レアル超で仲良く11位。世界一を選手として経験した監督はこの2人だけだ。
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 「ああ、またパンがだめになる」との嘆きがつい漏れる。8日朝のテレビニュースで大雨の事を知った、サンパウロ州中央青果市場(Ceagesp)唯一のパン屋のマセドさんは、市場に着く前に洪水の損害を予想していた。泥水に浸り、ゴミ箱に捨てられたパンは3千個。浸水した市場では、西瓜やパイナップルなども大量に浮き、市場全体の損失は、1日の売上相当額の1500万レアルと見られている。ピニェイロス川増水を防ぐために川の水をビリングス湖に逃す装置が故障していた事については、修理は10日程かかるとの報道。溢れてからでは遅いのに。
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 連邦直轄区の裏金疑惑で、06年にもらった金はパネトーネ購入費と弁明したアルーダ知事。検察が告発したその日に、パネトーネ購入のための競売公示がされた事もあり、パネトーネゲイトと渾名もついたが、知事退任を求める抗議行動は止むところを知らず。区政府を見限った政党は6つに上り、9日には議会調査委員会(CPI)設置も決まった。06年選挙当時、知事が使った家でのシュラスコ費用まで公金で払われ、就任後の知事の資産額は10倍以上になっているともいう。

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