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東西南北

ニッケイ新聞 2010年7月2日付け

 北東伯の水害被災地では、病院などの医療施設が損害を受けた一方で、懸念されていたレピトスピラ症などの患者発生の報告が続き、医療関係者らの懸念が拡大。コレラの蔓延を心配する声もあるが、洗濯は川の水。また降る雨で泥は乾かずでは、病気が広がらない方が無理というもの。本日はW杯の試合もあるが、野外の大型画面での観戦者は、被災地支援の食料品や衛生用品をとテレビでも呼びかけていた。
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 5月から57日間続いたサンパウロ総合大学(USP)職員のストが6月30日に終った。構内要所にピケを張り、本部棟の一部を破壊・占拠、様々なデータを保管している管制部門や図書館も利用できなくなっていた他、生徒や教員の子供を預かる託児施設や学生向けの食堂も機能停止となり、学食利用者の中には、お金がないと食事を抜いて授業に出ていた学生も。例年は給与調整額確定後に中止となるストだが、今年はストで仕事をしなかった期間の給与も支払う事と、5%の給与調整や労働条件改善について話し合うための会合を持つ事を条件に終了となったという。給与調整率未定のままのスト終了は初めてだというが、迷惑を被った学生達にはどんな見返りが?
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 サンパウロ市のショッピング、シダーデ・ジャルジンで起きた宝石強盗が少しずつ捕まっている。強盗団リーダーと見なされる男性は、サントアンドレのガソリンスタンドで、不審に思った警察官からの尋問に、偽のドクメントを提示して切り抜けようとしたものの、手配写真と照合されて捕まったという。17歳の青年と2人の若者も逮捕されたというが、現時点で犯行への関与判明は男性1人だけ。男性は事件に関与したことは認めたものの、宝石の行方については口を閉ざしているという。

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