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厚生ホーム=祭りに合わせて施設見学=入居者が合唱でお出迎え

ニッケイ新聞 2013年12月7日

写真=コーラスで迎える入居者ら








 サンパウロ日伯援護協会(菊地義治会長)は1日、サントス日本人会の「第5回サントス祭り」に合わせ、サントス厚生ホームの施設見学のバスツアーを行った。同ホーム入居者の家族、知人ら約20人が参加した。
 午前8時に援協を出発したバスは10時に到着。入居者らのコーラスによって迎えられた。週1回、音楽療法として合唱、楽器演奏が行われており、「北国の春」「みかんの花咲く丘」「お正月」が披露された。
 個室、共有スペース、図書室、看護室、食堂などを見学した。入居者は39人で3分の2は日本国籍者。100歳を超える入居者が2人逝去し、平均年齢が80歳半ばまで下がった。90代からの新入居者も見られる。
 職員は30人弱で、JICA専門家が指導に派遣されている。同施設の指宿正義ホーム長は「1人当りの経費は月2500レアル。3000レから減らすことが出来た」というが、「これ以上の削減はムリ。援協傘下の施設で最も多くの赤字を出しているのでは」と運営の難しさを説明した。
 神内プロジェクトにより現在、新たに非常用エレベーターの設置と、既存エレベーターの改修工事が予算に組み込まれている。同ホーム長は「入居者には、より安全で快適な生活を送ってもらえるはず」と語った。一行は第5回サントス祭り会場の同日本人会へ向かい、夕方帰路に着いた。

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