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東西南北

 11日の下院の特別委員会が、下院でのジウマ大統領の罷免審議継続を承認し、17日に運命の投票が行われることも決定的となった。本会議での審議は15日からはじまるが、その前からもジウマ氏は苦難続きだ。アンドラーデ・グチエレス社の元社長が先週、10年と14年のジウマ氏の大統領選への献金は大半が賄賂だったことを暴露した上、11日には親友のフェルナンド・ピメンテル・ミナス・ジェライス州知事が連邦警察から起訴され、続く12日にはラヴァ・ジャット作戦で同じく親友のジム・アルジェロ元上議が逮捕された。投票する下議たちへの印象が悪くなるばかりの情報の連続だが、命運やいかに。
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 下院の特別委員会での投票が行われた一方、リオでは11日夕方、歌手や俳優たちが大挙して集まり、ジウマ大統領の罷免反対の集会を行った。音頭を取ったのは、音楽界での親PT派代表格であるシコ・ブアルキで、そこにサンバ歌手の大御所のベッチ・カルヴァーリョや人気コメディアンのグレゴリオ・ドゥヴィヴィエールなどが参加したが、そこにはルーラ前大統領もかけつけ、士気をあげていた。この文化人の運動も17日までにかなり過熱しそうだ。
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 大統領罷免審議は、今週末に行われるサッカーサンパウロ州選手権準々決勝にも影響を及ぼしている。イタケロン・スタジアムでのコリンチャンス対レッドブル・ブラジル戦は当初17日午後4時に行われる予定だったが、軍警が危険だと見なし、16日の午後4時20分に変更された。17日は下院での投票日で、全国が緊迫に包まれる見込みだ。

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